U17日本代表にも名を連ねる清藤優衣(3年)は、世代を代表するトッププレーヤーの1人。精華女子高校(福岡県)では2年生の頃か…
U17日本代表にも名を連ねる清藤優衣(3年)は、世代を代表するトッププレーヤーの1人。精華女子高校(福岡県)では2年生の頃から得点源を担い、今年はチームの先頭に立つキャプテンとして背番号4を背負う。
174センチのサウスポーは、主にフォワードポジションでプレー。力強いドライブに高確率のアウトサイドシュート、インサイドからもスコアを稼ぐことができる万能型のスコアラーだ。指揮を執る大上晴司コーチも「いろんなディフェンスをされてもしっかり考えながらプレーすることができます。本当に頼もしい存在です」と清藤を評価する。
福岡県で開催された今夏のインターハイでは、県予選1位の地元チームとして大きな期待を背負った。清藤は初戦の奈良文化高校(奈良県)で両チーム最多の33得点に加え、15リバウンド5アシストをマーク。続く3回戦でも24得点を稼いだが、チームは惜しくも敗戦。精華女子を2点差で下した昭和学院高校(千葉県)がベスト4まで駆け上がった。
「点差を離された時でもキャプテンとして周りのみんなに声を掛けて、プレー面では自分がしっかり攻めきるという気持ちを持ち続けました。でも、途中でターンオーバーをしてしまいましたし、チーム全体でコミュニケーションを取ることやボックスアウトも徹底できていませんでした」
敗戦後にそう振り返った清藤は、「これからは一つひとつのプレーに対する気持ちだったり、決定力、徹底力を全員で身に付けていかないといけないと思いました」とさらなるレベルアップを見据えた。「まずはしっかりとチームになることですね」。清藤に厚い信頼を寄せる大上コーチも、組織力の向上を今後へのポイントに挙げた。
今年の精華女子は清藤優衣という一際輝くプレーヤーがいることが強みだが、それだけでは日本一にたどり着くことはできない。チームのモットーは『個人力と組織力』。その両輪をバランスよく回せるかどうかの鍵は、得点力と主将力を備える清藤自身が握っている。
文=小沼克年