■若手ぞろいのホークスをけん引する司令塔 12月14日(現地時間13日、日付は以下同)。「エミレーツNBAカップ」では翌15日…

■若手ぞろいのホークスをけん引する司令塔


 12月14日(現地時間13日、日付は以下同)。「エミレーツNBAカップ」では翌15日の準決勝を控え、メディアデーが開催された。

 今年の準決勝はイースタン・カンファレンスではミルウォーキー・バックスとアトランタ・ホークス、ウェスタン・カンファレンスではオクラホマシティ・サンダーとヒューストン・ロケッツが激突し、勝者が18日の決勝へと駒を進める。

 イーストでは14日終了時点でリーグ首位のクリーブランド・キャバリアーズ(22勝4敗)、2位のボストン・セルティックス(20勝5敗)がグループリーグで敗退し、6位のバックス(13勝11敗)と7位のホークス(14勝12敗)が準決勝へ進出。バックスは直近11戦で9勝2敗、ホークスも過去8戦で7勝1敗と、好調なチーム同士でもある。

 今シーズン、両チームは12月5日に対戦し、アウェーのホークスが119-104で勝利し、バックスの連勝を7で止めている。勝率5割未満のチーム相手に6勝6敗と苦戦する中、ホークスはキャバリアーズに2勝、セルティックスにも1勝するなど上位チームからいくつも金星を手にしている。

 キャリア4年目のジェイレン・ジョンソンがNBAカップで平均20.4得点12.4リバウンド7.2アシスト1.8ブロックにフィールドゴール成功率51.2パーセントとオールラウンドな活躍でMVP候補に名乗りを上げているのだが、このチームを引っ張っているのはポイントガードのトレイ・ヤング。

 チーム最古参となる在籍7年目の26歳は、今シーズンに平均21.0得点3.9リバウンド1.3スティールにリーグトップの12.2アシストを記録中。ジョンソンやダイソン・ダニエルズ、ザカリー・リザシェイ、クリント・カペラ、ディアンドレ・ハンター、ボグダン・ボグダノビッチらの得点機会を演出し、自らも点が取れるだけに、厄介な選手と言える。

 そんなヤングについて、バックスのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)はこう話す。

「彼は仲間たちからの信頼を勝ち取った。このチームは彼とプレーすることを好んでいる。それは明らかだ。私は過去にそう言うことはなかったが、今の彼ら(ホークス)は彼とのプレーを楽しんでいる」

 ホークスのけん引役を務めるヤングは、自身とチームの現状をこう口にしていた。

「今、皆さんは若いチームを構築した僕らを見ているだけだと思う。今年はいくつか違うことをやっていて、今こうして僕らは結果を示すことができ、勝っていることで自分たちを見始めたんだと思うんだ。僕らはカップ戦のファイナル4(ベスト4)にいる。すごく大きいことなんだ」

「だからこそ、皆さんは僕らを見て、理解してくれているんだと思う。けど僕はこれまでもずっとそうしてきた」

 カップ戦の準決勝は、4戦先勝(最長7戦)のプレーオフとは異なり、一発勝負となる。ホークスはシーズン全体で勝ち越すも、ネット・レーティングで-(-2.5)を記録する3チームのうちの1つ。

 しかも、若手が多く、選手層も厚いホークスは、ハーフタイムの時点で負けていた試合で7勝6敗、リードしていた試合では6勝6敗と、ビハインドを背負っている時の方が勝率の良いリーグ唯一のチーム。

 ホークスは後半に入って大崩れしてしまう可能性があると同時に、巻き返して逆転勝利することもできるチーム。さらに、第4クォーター残り5分間で5点差以内、または延長(5分間)で8勝5敗と勝ち越しているだけに、バックスとの準決勝でもどんな試合展開へ持ち込んで勝利につなげることができるか注目していきたい。

【動画】今月上旬のバックス戦で活躍したジョンソンのハイライト!