柳田将洋インタビュー 東京グレートベアーズの柳田将洋選手がFIVB(国際バレーボール連盟)のアスリート委員会のメンバーに選出された。2016年リオデジャネイロ五輪の際に発足したアスリート委員会。選手の世界的なネットワークとなり、選…

柳田将洋インタビュー


東京グレートベアーズの柳田将洋選手がFIVB(国際バレーボール連盟)のアスリート委員会のメンバーに選出された。2016年リオデジャネイロ五輪の際に発足したアスリート委員会。選手の世界的なネットワークとなり、選手の置かれている現場・現状を把握し、連盟に対し選手の声を届ける重要な役割を担う。10人のメンバーはバレーボール5人、ビーチバレー5人で、男女や地域に偏りがないように編成される。今回は立候補15人のうち、まず5人が選手間投票で選出され、柳田選手は選手間投票では選外だったが、FIVB推薦の残る5人でメンバー入りした。ルイーズ・ボーデン(ビーチバレー、再選、オーストラリア)が委員長を務め、バレー界からはシモーネ・アンザーニ(再選、イタリア)、ジョーダン・ラーソン(再選、アメリカ)、ガブリエラ・ギマラエス(ブラジル)、サム・デロー(再選、ベルギー)が選ばれた。ビーチバレーからは、先の委員長に加え、ジョシュア・ビンストック(再選、カナダ)、サンドラ・イトリンガー(ドイツ)、ドア・エルゴバシー(再選、エジプト)、シェリフ・ユヌス(カタール)が加わった。

■柳田将洋選手「僕ができる形はこれしかないと思いました」
―今回、FIVBのアスリーツ委員会のメンバーにどうして立候補されたのですか。
柳田将洋選手(以下、柳田): 日本バレーボール協会側から推薦を頂き、僕としてはそういったところは基本的にはチャレンジしてみようっていう性格です。やっぱり日本だけじゃなくて世界としてのバレーボールの業界で問題がゼロではないですし、日本もこれだけ人気があるのであれば、日本人が実際にできれば入っていって、今の自分たちの立場を守っていくというか、確立していかなければいけないと考え、僕ができる形としてはこれしかないと思い、前向きに考えさせていただいたという経緯です。

―メンバーに入られて、現状の改善したい点やこれから新たに提案したいことはありますか。
柳田:JVAのアスリート委員会の委員長もやらせてもらっているんですが、そもそもJVAの中でもいろいろ協議している最中ですので、JVAの方針をまずしっかり定めてからでないと、FIVBの方に提言することもできないので、まずはそこから取り組みたい。もちろんアスリートとしての意見も示していきたいんですけど、FIVBのアスリート委員会で話し合うことは国際試合や国際大会についてアスリート目線でスケジュールなどを指摘していかないといけないかなと思います。現役の代表選手たちの意見も汲み取ることもしないといけないので、間違いなくJVAの協力も必要。僕がその中に入ってうまくまとめられたらと思います。JVA内でも方針をまとめ、FIVBにも意見を出したい。

―就任が決まったあとXで「英語の家庭教師を募集」と投稿されていましたが、その後の英語については?
柳田:もちろん英語力をつけようという努力はし続けています。ネイティブではないので、ディベートなどでは日常英会話のレベルでは足りないでしょうから、そこは予想して動いています。うちの監督(東京グレートベアーズ)も英語でのやりとりですし、努力すれば英語に触れられる環境ではあるので。

任期は4年で2028年のロス五輪が終わるまでとなる。柳田選手は、既に日本バレーボール協会でもアスリート委員のメンバーだが、これからは世界の選手たちの代表としても広い視点での活動が期待される。
構成: 唐木田 真里子、インタビュー:中西美雁・髙井みわ
写真:堀江丈 坂本清