アビスパ福岡は13日、新監督に金明輝氏(43)が就任することを発表した。 金明輝氏は、現役時代はジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)やヴァンフォーレ甲府、韓国の城南一和天馬(現:城南FC)、佐川急便大阪SC、バンディオンセ神戸…

アビスパ福岡は13日、新監督に金明輝氏(43)が就任することを発表した。

金明輝氏は、現役時代はジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)やヴァンフォーレ甲府、韓国の城南一和天馬(現:城南FC)、佐川急便大阪SC、バンディオンセ神戸、アローズ北陸、カターレ富山、サガン鳥栖でプレーした。

引退後の2012年には鳥栖でアカデミースクールコーチに就任。以降、U-15、U-18でコーチや監督を歴任。2018年10月にトップチームの監督に就任すると、2019年から再びコーチとなるも、2019年5月から監督に就任していた。

しかし、2021年にパワーハラスメント行為が発覚。その後の調査にて、鳥栖U-18の監督を務めていた2016年から2018年にかけて、U-18の選手やトップチームの選手、チームスタッフに対する暴力行為、暴言によるパワーハラスメントを行っていたとして、日本サッカー協会(JFA)は2022年2月に史上初となるS級コーチングライセンスからA級ジェネラルコーチングライセンスへの降級処分を下していた。

それでも2023年に黒田剛監督が就任したFC町田ゼルビアでヘッドコーチに就任。チームのJ1昇格に貢献すると、今シーズンは初のJ1でも3位という好成績を収めることに貢献。また、2024年2月にS級ライセンスを再取得していた。

福岡はチームをJ1に定着させ、2023シーズンはYBCルヴァンカップを制してクラブ史上初のタイトルをもたらした長谷部茂利監督が退任(来季から川崎フロンターレを指揮)。後任として金明輝監督が就任する。

かつてのライバルチームである福岡で指揮を執る金明輝監督は、クラブを通じてコメントしている。

「この度アビスパ福岡の監督に就任することになりました金明輝(キン・ミョンヒ)です」

「クラブ創設30周年を迎える節目の年に携われること、J1で確固たる地位を築き、活気あふれる福岡の街で躍進するアビスパ福岡の監督に就任できることを心から嬉しく思うと同時に計り知れない責任も感じております」

「前監督の長谷部監督が築き上げた強固な守備と力強い攻撃をベースにしたチームを引き継ぎ、攻守両面でさらなる強化を図り、クラブ、選手、チームスタッフ一丸となって一つでも多くの勝利をファン、アビスパ福岡サポーターの皆様に届けられるよう、皆様と心を一つに戦う所存です」

「そしてこの度は、私の就任にあたり皆様をお騒がせしていることを大変申し訳なく思っております」

「今回のお話をいただき、私自身熟考の末強い覚悟と責任感を持って、決断いたしました。皆様に信頼していただけるように、言動やピッチで躍動する選手達を見ていただけるように日々全力で取り組みます。アビスパに関わる全ての皆様、ともに戦いましょう」

また、2シーズンを過ごした町田を通じてコメントしている。

「2024年度をもちましてFC町田ゼルビアを離れることになりました。来季はJ1リーグ上位として、そしてアジアでの戦いも控えておりますが、私はここで辞する決断をいたしました」

「この決断に至るまでに相当な時間を要し苦悶しました。2年前、過去の過ちもあり、私が加入するに際してたくさんの人がチームへの不安や心配をされたことは容易に想像できます。それでもサッカー界で再び指導、活動するチャンスを下さった藤田社長をはじめクラブに関わる全ての方に心から感謝を申し上げます」

「そして常に暖かく見守り、たくさんの勇気と声援で後押しし続けてくれたFC町田ゼルビアのファン、サポーターの方々にも改めて感謝申し上げます」

「ゼルビアでの2年間は言葉では言い表せない怒涛の日々で、あっという間に時が過ぎていきました。日々選手達と昨日の自分を越えるための取り組みで作り上げた、最高の雰囲気の中でのトレーニング。圧倒的な差をつけてのJ2優勝、初昇格初年度で3位という快挙。FC町田ゼルビアは来季もJ1で戦うと同時にアジアの舞台への進出も決まっております。最高のスタッフ、選手達と共闘できた時間は私にとってかけがえのない思い出です」

「そして最後に黒田監督。思い悩んでいた私に過去の過ちを受け入れて改め、もう一度サッカー界に貢献することがやるべきことなのではないか。と力強く背中を押してもらい、FC町田ゼルビアのヘッドコーチとして招き入れていただき、未熟な私にたくさんのタスク、信頼をくださり、勝つための組織づくり、選手・スタッフへの関わりと配慮、適切なコーチング術、徹底した勝負へのこだわり、数えればキリがないほど強い組織作りに必要なことをご教示いただき本当にありがとうございました」

「FC町田ゼルビアの発展、成功を心から願っております。また、スタジアムでお会いしましょう!ありがとうございました」