井上に成すすべなく敗れたドヘニー。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext 再起戦は異例のビッグマッチとなった。 現地時間12月12日、元IBF世界スーパーバンタム級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)…
井上に成すすべなく敗れたドヘニー。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
再起戦は異例のビッグマッチとなった。
現地時間12月12日、元IBF世界スーパーバンタム級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)が、来年3月15日に英リバプールで開催される興行でWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)に挑むことが決まった。
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38歳のベテランは文字通りの惨敗から復活を目指す。ドヘニーは今年9月に東京・有明アリーナで世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)に挑戦。「歴史をつくるためにきた」と果敢に挑んだが、7回TKOで敗戦。“モンスター”の猛打を前に成すすべなく、最後は腰を痛めて無念の棄権を余儀なくされた。
井上戦への取り組みが評価されたのか。再起の場に選んだのは1階級上の王者とのタイトルマッチだった。現在27歳のボールは、キャリア22戦無敗の王者だ。今年6月に下馬評を覆してレイモンド・フォード(米国)を撃破して現王座に付くと、同10月にはロニー・リオス(米国)に10回TKOで勝利。危なげなく王座防衛を果たしていた。
血気盛んなボールも、将来的にフェザー転級を明言している井上との対戦を公言するファイターだ。“モンスター”との再戦を狙うドヘニーとしても、タイトルを奪える可能性を含めて絶好の機会と言えよう。
とはいえ、フェザー転級初戦でいきなりのタイトルマッチは小さくない驚きでもある。米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』は、ボールのプロモーターで、英興行大手『Queensberry Promotions』のフランク・ウォーレンCEOの「相手のドヘニーは偉大な経歴を持つボクサーだ」というコメントを紹介した上で、今回のマッチアップを端的に論じている。
「ドヘニーは、スーパーバンタム級で迎えた前戦で、ナオヤ・イノウエに7ラウンドで止められた。そして現在38歳のドヘニーは、これが世界タイトル奪取という栄光への最後の挑戦であることをおそらく知っている」
舞い込んだ“チャンス”をどう活かすか。井上の将来的な対戦相手となる可能性を含めても、ボールとドヘニーのマッチアップは興味深いカードと言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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