3年前、「全米女子オープン」を初めて制した笹生優花は幼少時代を過ごしたフィリピンにトロフィを持って訪れた。アジア人選手を対象に、全米ゴルフ協会(USGA)のはからいで2019年から始まった「トロフィツアー」。優勝者がトロフィを持って母国を…
3年前、「全米女子オープン」を初めて制した笹生優花は幼少時代を過ごしたフィリピンにトロフィを持って訪れた。アジア人選手を対象に、全米ゴルフ協会(USGA)のはからいで2019年から始まった「トロフィツアー」。優勝者がトロフィを持って母国を巡るのが恒例となっており、前回は母フリッツィさんの故郷で催された。
2度目の優勝を挙げた今年は日本の名所を巡り、都内の皇居、浅草、東京スカイツリー、増上寺、静岡県と山梨県をまたがる富士山など各所でトロフィを掲げた。
フィリピンでは出生地のサン・イルデフォンソやホームコースなど縁の地を含む8カ所を巡った一方、4歳から8歳まで過ごした日本ではいずれも初訪問の場所が選ばれた。「フィリピンは自分が育った場所で、アマチュアの時に一緒に過ごした人達にトロフィを見せることができてすごく良かった。今回は自分が行ったことのないところに(トロフィが)連れて行ってくれる。また思い出ができる」と特別な時間になった。
名所巡りを前に、この日は都内で大会2勝目を祝した優勝記念会見に出席。大会を映像で振り返り、「1回目の時はプロとしての経験もまだ積めていないなかで早すぎたと思ったけど、今回は3年前よりも経験を積んでゴルフの内容は違う」と評価した。
オフシーズンはゆっくり休養を挟み、来季に向けて準備を進める。「来年もケガをせずにシーズンを終えるのが目標。体調管理を第一に、メジャーをはじめ体調を崩さず試合に出場できれば」と抱負を語った。
来季は「TOTOジャパンクラシック」を制した竹田麗央をはじめ、最終予選会を突破した山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、馬場咲希の5人がツアーに加わる。日本人選手が増えることについては、「すごくいいことだと思う。世界のトップがいるLPGAで戦っていけることはすごく楽しいことだと思うので、みんなでゴルフ界をどんどん盛り上げていければ」と話した。(編集部・石井操)