■現地記者の報道に代理人が反論も本人は「こうして話されるのはいいこと」 12月11日(現地時間10日、日付は以下同)。『ESP…

■現地記者の報道に代理人が反論も本人は「こうして話されるのはいいこと」


 12月11日(現地時間10日、日付は以下同)。『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者は、マイアミ・ヒートがジミー・バトラーに関するトレードのオファーに対して耳を傾けていると報道。

 同記者によると、リーグの関係者の話としてヒートはトレード内容が適切であればバトラーのトレードに前向きであり、バトラーの代理人を務めるバーニー・リーはダラス・マーベリックス、ヒューストン・ロケッツ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、フェニックス・サンズに対してバトラーはオープンな姿勢だという。

 12日を終えた時点で、ヒートはイースタン・カンファレンス5位の12勝10敗で、直近10戦でも7勝3敗と勝ち越している。その一方、ロケッツはウェスタン・カンファレンス2位の17勝8敗、昨シーズンのウェスト覇者マブスは同4位の16勝9敗、ウォリアーズが同5位の14勝10敗、サンズが同10位の12勝11敗としている。

 そのうち、ウェスト下位にいるサンズはケビン・デュラント、デビン・ブッカー、ブラッドリー・ビールのビッグ3がそろって先発出場した試合では8勝2敗を残しており、サラリー過多なこともあり、バトラーを狙う可能性は低い見込み。

 一方、ステフィン・カリーを中心とした布陣で5度目の王座獲得を目指すウォリアーズは、バトラー獲得に向けて関心ありとNBAインサイダーのマーク・スタイン記者が報じている。

 9月中旬に35歳を迎えたバトラーは、NBAキャリア14年目のベテランウイング。昨シーズンまでのヒート在籍5年間のうち、カンファレンス・ファイナルに3度勝ち進み、2020年と2023年にはNBAファイナルへと導いた実績を持つ。

 今シーズンもここまで17試合の出場で平均19.0得点5.4リバウンド4.8アシスト1.2スティールにフィールドゴール成功率55.7パーセントを記録中。だがヒートと延長契約を締結できなかったことで、来シーズンの契約はプレーヤーオプション(PO)で、これを破棄すれば制限なしFA(フリーエージェント)になることができる。

 今シーズンの年俸は4879万8677ドル(約74億1739万8904円)で、POを行使すれば来シーズンの年俸が5241万3394ドル(約79億6683万5888円)と超高額。ただ、もしPO破棄でFAになって他チームへ移籍となれば、ヒートは大幅な戦力ダウンとなる。

 そうした中、代理人のリーはシャラニア記者のX(旧Twitter)のポストに対して引用ポストで「昨日は忙しかったから見送ったが、全くのでたらめのために私の名前を載せることを止めないなら、君に対して深い嫌悪感が生まれるだろう。こんなのはすべて捏造だ」と投稿しており、ソーシャルメディアを通じてトレードの噂を完全否定。

 今シーズンのトレード・デッドラインは2025年2月7日。年俸が超高額で、ヒートを2度もファイナルへ導いた闘将だけに、もし代理人の意見とは裏腹にバトラーのトレードが実現すれば、ウェストの勢力図を変え、さらなる団子レースと化す可能性も十分ある。

 そうした中、バトラーは12日のチーム練習後に「実はこういうのは好きなんだ。こうして話されるのはいいことだし、それが悪い宣伝になるとは思っていない」と口にし、こうも話していた。

「俺は問題ない。自分を悩ますことでもないし、むしろ感謝しているくらいだ。俺はコートに出てバスケットボールができていることに感謝している。それに効果的になって効率良いプレーで自分のチームの勝利を助けることができているんだと評価しているんだ。俺はバスケットボールをプレーできていることを当たり前だなんて思ったことはない」

 代理人が否定したとはいえ、バトラー自身は12日にトレードトークの噂を否定していなかったことから、もしかすると即戦力のベテランウイングに関するトレードに向けた話し合いが、水面下で動き出しているのかもしれない。バトラーとヒートはどんな動きを見せていくのか。今後の動向からも目が離せない。

【動画】2023年のプレーオフで超人的な活躍を見せたバトラー!