大相撲の冬巡業が12日、兵庫・宝塚市で行われ、横綱・照ノ富士(伊勢ケ浜)が相撲を取る稽古を再開させた。同じ相手と相撲を取る3番稽古で、大関・大の里(二所ノ関)を指名し、8番取って4勝4敗。得意の右四つから寄り切る内容もあったが、相手に上手…
大相撲の冬巡業が12日、兵庫・宝塚市で行われ、横綱・照ノ富士(伊勢ケ浜)が相撲を取る稽古を再開させた。同じ相手と相撲を取る3番稽古で、大関・大の里(二所ノ関)を指名し、8番取って4勝4敗。得意の右四つから寄り切る内容もあったが、相手に上手を切られると、力なく土俵を割る場面もあった。「結構負けてしまったけれど、いきなりだったから、体も硬かったかな」と振り返った。関取衆と相撲を取るのは7月の名古屋場所以来、4か月半ぶりだという。
優勝を果たした名古屋場所後は、夏巡業で痛めた左膝に加えて、持病の糖尿病で体重が約10キロ減った。「急に糖尿の数値が上がってきて、それで体重が落ちた。体重を落とさないと数値が下がらないし、体重が落ちると力も出ない。そういう状況で無理をしてしまった」と、9月の秋場所、11月の九州場所は全休。それでも「11月場所中も筋トレをして追い込んできた。毎日できることはやっている。ちょっとずつ(状態を)上げていきたい」と、前日の赤穂市巡業でも大関・琴桜(佐渡ケ嶽)を相手にぶつかり稽古を行うなど、徐々に調整のペースは上がっており、復活へ視界は良好だ。
2度の優勝があった2024年だったが「全然ダメ。4場所も休場している。体調を維持できなかったのはプロとして失格だと思う」と1年間を振り返った。一人横綱として期待のかかる来年初場所(1月12日初日、両国国技館)に向けては「いつも出たいと思っている」と言葉に力を込めた。