◆プロボクシング ▽WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)挑戦者決定戦12回戦 堤駿斗―レネ・アルバラード▽WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 フェルナンド・マルティネス―井岡一翔(12月31日、…
◆プロボクシング ▽WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)挑戦者決定戦12回戦 堤駿斗―レネ・アルバラード▽WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 フェルナンド・マルティネス―井岡一翔(12月31日、東京・大田区総合体育館)
元東洋太平洋フェザー級(57・1キロ以下)王者でWBA世界スーパーフェザー級9位の堤駿斗(志成)が12日、東京・目黒区の所属ジムで、31日の元WBA王者で同級14位レネ・アルバラード(ニカラグア)戦に向けた練習を公開した。
戦績は25歳の堤が5戦全勝(2KO)、35歳のアルバラードは34勝(22KO)12敗。
この日はシャドーボクシング2ラウンドのあと、佐々木修平トレーナー相手に2ラウンドのミット打ちを実施。「ジャブ!」「アッパー!」など、トレーナーの指示に瞬時に対応して、威力のあるパンチを披露した。ジム内に大きなパンチの音が響くと、トレーナーから「ナイス!!」の声が飛んだ。
「階級を上げての調子の良さを感じます。メンタル的にも(減量が)ストレスになっていたので、そこは(以前とは)全然違いますね」と堤は気持ちよさそうに汗をぬぐった。11月中旬まで米国ラスベガスで強化合宿を行ったあと、国内で練習を続け、ここまで重ねたスパーリングは100ラウンド以上。「試合までには150ラウンドくらいまでで終わるのかなと思う」という。
世界ユース選手権などアマチュアで13冠の堤は2022年7月にプロデビュー。3戦目で東洋太平洋フェザー級王座を獲得した。23年12月には世界ランカーのルイス・モンシオン・ベンチャーラ(ドミニカ共和国)に3回TKO勝ちしてプロ初KO勝利。だが、月に行われたフェザー級(57・1キロ以下)のノンタイトル10回戦の前日計量でリミットを1・6キロも超過。当日計量をクリアして試合は行われ、元WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)スーパー王者アンセルモ・モレノ(パナマ)に3回KO勝ちしたものの、日本ボクシングコミッション(JBC)から4月16日から6か月のライセンス停止処分を科せられた。
復帰にあたり、スーパーフェザー級に階級をアップ。減量に関しては専門のコーチから指導を受けており、体重もリミットまで「あと6キロちょっと」と順調だ。「この時期にしては食べていますね。食べながら練習の質を上げている。疲労感も少ないし、免疫力も高まった。心が元気なので」と堤。食事に関しては「白米を食べているのが大きいですね」と“お米パワー”を強調。フェザー級時代は「1日100グラムくらい」にとどめていたが、今は「1日700グラムは食べられている」そうだ。
この日、試合中継の解説を担当する元世界2階級制覇王者の畑山隆則さんが取材に訪れ、練習後にはミットを持って堤のパンチを受ける場面も。「いいパンチでしたね。重さもあるけど、切れるパンチですね」と期待感は十分。堤の右足の靴底が減っていることに気づいたが「あそこはなかなかはげない。右足をうまく使えているということで、当然右は強いですね」と感心していた。