FIAは12月11日、ルワンダでワールドモータースポーツカウンシルの会合を開催し、WRCの新ポイントシステムを承認した。2024年、斬新なポイントシステムを導入したWRCだったが、25年はラリーの勝者が最大ポイントを獲得できるようにして競技…

FIAは12月11日、ルワンダでワールドモータースポーツカウンシルの会合を開催し、WRCの新ポイントシステムを承認した。2024年、斬新なポイントシステムを導入したWRCだったが、25年はラリーの勝者が最大ポイントを獲得できるようにして競技性を高めることを目指し、再びシステムの改正に踏み切った。

24年は、大きく刷新されたポイントシステムにより、ドライバーズ、コ・ドライバーズ、マニュファクチャラーズの3タイトルの決定が最終戦ラリージャパンまで持ち越され、マニュファクチャラーズ選手権に至っては、最終パワーステージでようやく決着するという歴史的な展開に。マニュファクチャラーズタイトルは最終的にわずか3ポイント差と、1983年以来の僅差の戦いとなった。一方で、日曜日単独のリザルトに対して個別にポイントが与えられるスーパーサンデー方式により、最終的なラリー勝者よりも週末を通して多くポイントを獲得するケースも出てきたことで、ラリー競技本来の意味を疑問視する声も多く挙がっていた。

25年は再びポイントシステムを見直し、開幕戦のラリーモンテカルロから新方式を導入する。シンプルに最終的な総合リザルトの上位10人に25-17-15-12-10-8-6-4-2-1のポイントを配分する形で、24年のように土曜日の時点での順位に対してのポイントは与えられない。一方で、ラリー序盤で不運に見舞われたクルーにもスーパーサンデーで重要なポイントを獲得するチャンスを残し、日曜日単独リザルトのトップ5に5-4-3-2-1の配分でポイントを与える。最終日の山場となるパワーステージのボーナスポイントは継続し、このステージ単独でのトップ5に5-4-3-2-1の配分でポイントを与える。

このシステムにより、一戦で獲得できる最大ポイントはこれまでの30ポイントから35ポイントに増加し、逆転のチャンスや戦略性を残しながらも、総合的なラリー勝利をより重視できるとしている。

WRCプロモーターのスポーツ担当シニアディレクター、ピーター・テュルは「忘れがたい瞬間と熾烈なタイトル争いを実現した24年フォーマットの全般的な成功に基づいて、新しいシステムを構築した」と説明。
「ラリーでの勝利の価値をさらに高め、ラリー競技がこれまでと同様にスリリングであり続けるよう、意味のある微調整を行った。ファンのみなさんには、25年にはさらに接近したバトルとドラマチックなファイナルを期待していただけるだろう」