武豊騎手がアルテヴェローチェ(牡2、栗東・須貝尚介厩舎)で、朝日杯フューチュリティステークス(2歳牡牝・GI・芝1600m)の3年ぶり2勝目を狙う。 前身の朝日杯3歳S時代も含め、武豊騎手はこれまで朝日杯FSに24回騎乗。初参戦となった…

 武豊騎手がアルテヴェローチェ(牡2、栗東・須貝尚介厩舎)で、朝日杯フューチュリティステークス(2歳牡牝・GI・芝1600m)の3年ぶり2勝目を狙う。

 前身の朝日杯3歳S時代も含め、武豊騎手はこれまで朝日杯FSに24回騎乗。初参戦となった94年のスキーキャプテン、翌95年のエイシンガイモンと2年連続で2着。それぞれフジキセキ、バブルガムフェローというサンデーサイレンス産駒の大物に敗れた。その後も惜敗が続き、98年のエイシンキャメロン、15年のエアスピネル、19年のタイセイビジョンで2着。99年のマチカネホクシン、08年のブレイクランアウトで3着。悔し涙を何度も流したが、3年前の21年にようやく歓喜の瞬間が訪れた。今では現役最強に上り詰めたドウデュースを駆って、鮮やかな差し切り。実に22回目のチャレンジで悲願の初制覇を果たしたのだった。

 今年はアルテヴェローチェで挑む。7月札幌の新馬(芝1500m)では自らが騎乗し、4番手から抜け出して快勝。後に京王杯2歳Sで4着となるヒシアマンの追い上げをクビ差抑え、着差以上に評価できる内容だった。続くサウジアラビアRCでは佐々木大輔騎手とコンビを組み、大外から差し切って重賞初制覇。右回りから左回り、スローペースからハイペース、初戦とは全く違う競馬に難なく対応したあたり、かなりのレースセンスの持ち主といえる。今回は京都に舞台が替わるが、おそらくは問題なし。間違いなく有力候補の1頭だ。

 もはや名コンビともいえるドウデュースで勝って以来の歓喜となるか。名手の手綱捌きにも要注目だ。