「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/本戦9月18~24日/賞金総額100万ドル/ハードコート)のシングルス1回戦で、奈良くるみ(安藤証券)がユリア・プティンセバ(カザフ…

「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/本戦9月18~24日/賞金総額100万ドル/ハードコート)のシングルス1回戦で、奈良くるみ(安藤証券)がユリア・プティンセバ(カザフスタン)に1セットダウンから2-6 6-4 6-2で逆転し勝ちした。

 第1セットは2-6で奪われ、流れを変えるのは難しいと思われた。「日本の大会で勝ちたい気持ちが強すぎた。コートを広く使おうと考え過ぎて、ボールに入るスピードが遅くなった」と奈良は振り返った。

 第2セットに入っても序盤は状況が大きく変わらず、1-3とリードされる。だが、ここから、相手より先に前に出て思いきったプレーを見せて3-3に追いついた。逆に相手はラケットをたたきつけ、両手で頭をたたくなど、明らかに苛立つ場面が目立ち、形勢が逆転した。4-4からラブゲームでキープすると、続くゲームは30-40から鮮やかなウィナーを奪い、ファイナルセットに持ち込んだ。

 その後も「早くボールに入って間をつくり、どこへボールを打つのかわからないようにした」という奈良のウィナーが増えていき、相手の意表を突いたドロップショットも面白いように決まった。第3セットは立ち上がりから4ゲームを連取して一気に引き離し、6-2で制した。

「勝ちたい気持ちではなく、いいプレーをする意識でないと、勝てないことを再認識した。悪い状態からいいプレーに戻せたことがすごくうれしい」と奈良は笑顔を見せた。

「プレー自体はずっと悪くない。次もタフな相手になるので、自分のいいプレーをすれば勝てるかな?くらいの意識で、勝ちたい気持ちを出し過ぎずにやりたい」と次戦への抱負を語った。

 奈良の2回戦の対戦相手は、明日20日(火)に行われるアリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)とカロリーヌ・ガルシア(フランス)の勝者となる。(テニスマガジン/編集部◎池田晋)

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※写真は「東レPPO」1回戦でプティンセバから逆転勝利を収め、思わずガッツポーズが出た奈良