健大高崎の2年生エース、石垣はプロ注目の存在となっている(C)産経新聞社 12月を迎え、高校野球はアウト・オブ・シーズンに。練習試合もNGとなり、高校球児たちは冬場の厳しいトレーニングに没頭していることでしょう。 「春はセンバツから」と言わ…

健大高崎の2年生エース、石垣はプロ注目の存在となっている(C)産経新聞社

 12月を迎え、高校野球はアウト・オブ・シーズンに。練習試合もNGとなり、高校球児たちは冬場の厳しいトレーニングに没頭していることでしょう。

 「春はセンバツから」と言われるように、2025年1月24日にはセンバツ選考委員会が行われ、3月7日に組み合わせ抽選会が開催。3月18日に32校によって開幕し、3月30日に決勝戦が行われる予定です。

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 現状、優勝校にあがってくるのはどのチームでしょうか。全国の高校野球を取材するライターに聞いてみました。

 「順当に行けば、横浜(神奈川)が優勝候補の筆頭でしょう。『センバツ前哨戦』ともいうべき明治神宮大会でも決勝戦で広島商業に4-3で競り勝ち、頂点に立ちました。原動力は1年生右腕の織田翔希投手です。1年秋に150キロの大台に到達し、185センチの長身をフル稼働させ、力強いボールを投げ込みます。さらにはエースナンバーを背負う2年生サウスポーの奥村頼人投手もいる。『春は投手力』と言われます。左右のWエースが盤石である以上、『本命』ともいうべき戦力が整っていると思いますね」

 さらに、こう続けるのです。

 「打線も来秋ドラフト候補に挙がるキャプテンの阿部葉太外野手が牽引し、高い意識でナインを鼓舞しています。阿部主将は1年夏からセンターの定位置をつかみ、2年の5月には名門では極めて異例の『2年生キャプテン』に就任するなど、数々の修羅場を経験しているのも大きい。一昨年の夏は全国制覇した慶応に、昨夏は甲子園で8強入りした東海大相模に、ともに神奈川大会の決勝で逆転負けを喫しており、今春センバツでの日本一に懸ける思いは誰よりも強いでしょうから」

 横浜に対抗する実力校としては、昨春センバツ優勝校の健大高崎(群馬)と、近畿王者の東洋大姫路(兵庫)が高い評価を得ています。

 「健大高崎は2年生エースの石垣元気投手がスカウトの注目を集めています。今秋の関東大会では『よく出る』と評判の等々力球場のスピードガンではありますが、2年生史上最速の158キロを計測して高校野球ファンの度肝を抜きました。本人は全く天狗になることなく、スピードガンの誤作動と公言しています。しかし、スカウトのガンでも150キロ超を計測しており、全くの誤作動とはいえない状況です」

 「東洋大姫路は制球力に優れた最速147キロ右腕・阪下漣投手がスカウト陣の注目を集めています。とにかくコントロールが素晴らしく、無駄な四球を出さない『勝てる投手』です。一冬越えて、さらに球速が増してくればドラフト候補に上がってくるでしょう。履正社の名将として経験豊かな岡田龍生監督の采配にも注目です」

 この3校を中心に回りそうなセンバツ戦線。しかし、勝負はやってみないと分かりません。春の訪れが、今から楽しみです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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