◇米国女子◇Qシリーズ 事前情報(3日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71)誰のせいでもないと分かるからこそ、なんだかもどかしい。原英莉花のパター…

原英莉花は2次予選会を突破して最終へ。渡米後のトラブルにもめげない

◇米国女子◇Qシリーズ 事前情報(3日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71)

誰のせいでもないと分かるからこそ、なんだかもどかしい。原英莉花のパターはここ最近、海外に出向くたびに曲がってしまうという。空路での移動中、溶接されたネック部分がたびたびわずかに変形。「結構、ちゃんと大切にパッキングしてきているんですけど…そうなっちゃう」と首をかしげるしかない。

10月のフロリダでの2次予選会のときも、11月ハワイでの米女子ツアー「ロッテ選手権」のときも。そして今回、アラバマで行われる最終予選会を控えた渡米時も「今回はロフトが2度立って、(ライ角が)1度アップライトに」。会場入りしてから現地のクラフトマンに調整してもらい、とりあえず事なきを得た。

「(毎回クラブを)チェックしながらのシーズンだったんです」と苦笑いしたが、1年前はスコア誤記で失格となった2次予選会を今年は18位で通過し、ロッテ選手権は4日間を戦い抜いて26位で終えた。苦い経験を繰り返しても「曲がっても、気持ちで入れるから大丈夫です」と胸を張って言える。

福井キャディには昨年の経験がある

国内ツアーのシーズン最終戦「リコーカップ」(7位)の後も引き続きショットの修正作業に勤しんだ。「ドローが強くなっていた。腕の向きなどの微調整で、球のつかまりが少し収まった。ちょっとずつイメージしたようなボールが出てきている」。持ち球であるフェードボールへの自信を取り戻そうと毎日必死だ。

5日(木)に始まる90ホールのストロークプレーで2025年の職場が決まる。序盤戦の限定的な出場機会を得られる出場資格「カテゴリー14」のボーダーラインは25位タイ。「初めての5日間のプレー。ミスを少なくプレーしたい。25位の中に入らないと全く意味がない」。緊張感いっぱいの背中を力強く支えてくれそうなのが、昨年、西郷真央の2位通過をアシストした福井良太キャディ。「去年のピンポジションを知っているのも大きい。練習ラウンドでいろんな話をできています」と信頼してバッグを預ける。

「自分の1ショットが今後につながると考え出すと緊張します」と内心は穏やかなはずがない。「でも、今の調子でこのコースと戦うことを考えると楽しみ。セカンド(2次)のときは、もうちょっと不安の方が強かったです。調子が良くなかったので」。上を向ける材料は少しずつ増えている。(アラバマ州モービル/桂川洋一)