デルポトロ、ジョコビッチに勝利し有終の美を飾る 12月1日、2009年全米オープン覇者で元世界ランク3位のファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)が、母国アルゼンチン・ブエノスアイレスで引退試…
デルポトロ、ジョコビッチに勝利し有終の美を飾る
12月1日、2009年全米オープン覇者で元世界ランク3位のファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)が、母国アルゼンチン・ブエノスアイレスで引退試合を行った。
【動画】デルポトロ、ジョコビッチとの現役最後の試合を終えて肩を震わせる
2009年全米オープン決勝、当時世界ランク1位で5連覇中のロジャー・フェデラー(スイス)を3-6,7-6(5),4-6,7-6(4),6-2を撃破し、グランドスラム初優勝を果たしたデルポトロ。
だが、その後は怪我に悩まされる時間を過ごした。自己最高ランク3位を記録した2018年に右膝蓋骨を骨折すると、翌年の芝シーズンで再び右膝を負傷。その後、度重なる手術の末に完治せず、2022年に母国アルゼンチンで開催されたツアー大会を最後に公式戦出場はない。
その後、手術やリハビリを重ねたものの、36歳で引退を決意。「最後の挑戦」と銘打たれたエキジビションマッチで、グランドスラム通算24勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑んだ。
試合は、デルポトロが6-4,7-5で勝利。試合中にも涙を流す場面があり、最後はジョコビッチとハグ。目を潤ませながら、現役最後のプレーを見届けた観客に感謝し、トレードマークでもあるバンダナをネットの中央にかけてキスをした。
「悲しいのではなく、興奮していることを知ってほしい。 僕にとって今夜は特別な日なんだ。 キャリアの最後をジョコビッチとみんなとともに迎えられることはとても特別なこと」とデルポトロは述べ、「僕がどんなに悲しそうに見えても、夢見ていた最高の形でキャリアを終え、幸せな気持ちで去っていくということを知っていてください。たとえ私が泣いていても、幸せな気持ちで去っていくことを約束する。本当にありがとうございました。さようなら!」と率直な思いを口にした。
また、デルポトロに主役の座を譲ったジョコビッチは、「今夜はスポーツ界、テニス界にとって悲しい夜だ。しかし、同時に幸せな気持ちでもある。なぜなら、僕たちはここで彼のキャリア、彼が長年かけて成し遂げたすべてを祝っているのだから」とコメント。
「ファン・マルティンを愛していない人など僕は一人も知らない。誰もが彼を愛しているんだ。僕の国では、振る舞い、プロ意識、敬意といった価値観を常に大切にする。その点で、彼は僕たちみんなにとってお手本。彼にとって人生最大の勝利は、彼自身が素晴らしい人間であることだ」と敬意を表した。