この1年、ヤンキース打線を支えてきたソト(左)とジャッジ(右)。(C)Getty Images 今オフ最大のトピックとなってきた争奪戦は、まもなく終わりを迎えそうな情勢となっている。ヤンキースからFAとなっていたフアン・ソトが、交渉先を2球…

 

この1年、ヤンキース打線を支えてきたソト(左)とジャッジ(右)。(C)Getty Images

 

 今オフ最大のトピックとなってきた争奪戦は、まもなく終わりを迎えそうな情勢となっている。ヤンキースからFAとなっていたフアン・ソトが、交渉先を2球団に絞ったと、MLB公式サイトをはじめとする複数の米メディアが伝えた。

 26歳にしてFA権を手にした怪物ソトを巡っては、大型補強を目論む球団による争奪戦が過熱。シーズン終了後から再契約を望んだヤンキースをはじめ、メッツ、レッドソックス、ドジャース、カブス、ブルージェイズが面談を実施し、最低でも6億ドル(約924億円)とされる契約のネゴシエーションを続けてきた。

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 そうした中でソト陣営も交渉締結に向けた動きを加速。現地時間12月1日には、米メディア『NJ.com』のランディ・ミラー記者が「メッツは間違いなく候補に上がっているし、レッドソックスもそうだ。そしてヤンキースに行くとは思えない」とラジオ番組『WFAN』で明言。豊富な資金力を持つメッツとレッドソックスがポールポジションについている現状を伝えた。

 ソトの動向を追っているというミラー記者は、ヤンキース撤退の実情も報告。「彼らはソト獲得のために5億5000万ドル(約847億円)も出せないと聞いている」と指摘し、爆発的に市場価値が高騰したことで断念せざるを得ないのだという分析も展開した。

 ヤンキースにとって15年ぶりのワールドシリーズ進出に貢献したソトとの再契約は、今オフ最大のミッションでもあった。ゆえに「5億5000万ドル(約847億円)も出せない」という報道が事実であれば、ハレーションの広まりは想像に難くない。

 実際、「ソトの留意失敗」の注目報道はあっという間に拡散。主砲アーロン・ジャッジにもあらぬ形で飛び火している。米野球専門ポッドキャスト番組『Foul Territory』でホストを務める元ヤンキースのエリック・クラッツ氏は「ジャッジを交渉の場に呼ぶべきなんじゃないのか」と主張。そして、次のように批判的な意見を語った。

「もしも、自分がヤンキースの人間ならチームに残るようにしつこく説得するよ。『おい、このままじゃまずいぞ』ってどんな手を使ってでもね。あまり深く考えたくないけど、もしかすると、この1年間でうまく関係性を築けなかったのかもしれない」

 クラッツ氏と同じく『Foul Territory』の司会で、元ヤンキースのトッド・フレージャー氏も「僕なら毎日電話をする。『なあ、また話せるか? 何かやることある?』って」と断言。ジャッジを交渉に関わらせるべきという見解を示し、「彼(ジャッジ)の振る舞いが悪いと言いたいわけじゃないが、自分ならもう少しは努力する」と続けた。

「ジャッジが間違っているとは言わない。でも、少なくとも一度は何からしらのアプローチは試みるよ。しつこく迫ったりはしないが、ソトに『ヤンキース?』『なあ、俺たちはまだ君たちを愛してる』というテキストメッセージを送るべきじゃないか」

 仮にソトとの再契約が暗礁に乗り上げれば、補強路線の見直しは必至。捲土重来を期するヤンキースが岐路に立たされるのは間違いなさそうだが……。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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