最後に法大がリーグ戦を制したのは12年の秋。現在のチームにその歓喜を知る選手はいない。3位に終わった春の悔しさを胸に過ごした3か月。リーグ戦開幕を直前に控え、士気を高める彼らの現在の心境を伺った。第13回は宇草孔基、舩曳海、毛利元哉の3人。…

最後に法大がリーグ戦を制したのは12年の秋。現在のチームにその歓喜を知る選手はいない。3位に終わった春の悔しさを胸に過ごした3か月。リーグ戦開幕を直前に控え、士気を高める彼らの現在の心境を伺った。第13回は宇草孔基、舩曳海、毛利元哉の3人。才能あふれる彼らに、今季の意気込みを語っていただいた。

 

宇草孔基 外野手

-昨季を振り返って

 開幕5番で使っていただいたのですが、結果が出せなかったので悔しいですね。入り込みすぎてしまったと言うか、絶対にやってやるぞという気持ちが力みに繋がってしまいました。

-夏に重点的に取り組んだことは

 まだまだ全てにおいて力不足ですけど、自分の持ち味はやっぱり足とバッティングなので、そこの長所を伸ばすということを意識しました。バッティングだったら場面に応じたバッティングもそうですけど。バッティングを特にやりました。

-北海道キャンプに参加してみて

 出場機会はそんなに多い方では無かったのですが、ここぞの場面で勝ち越しタイムリーを打てたりしたので、そういう所では収穫はありました。

-キャンプでの野球以外の思い出は

 宿舎でふざけてたのがおもしろかったです。立花(海都,文1)がいいキャラしてて(笑)。一緒にふざけてておもしろかったです(笑)。

-オープン戦で課題は見つかりましたか

 特にバッティングなのですが、やっぱり欲が出てしまって。我慢すればフォアボールだったとか我慢すれば1球見れたとか、もったいない形が多かったので、欲を出さずに打席に立つというのが課題として見つかりました。

-チームの中での自分に求められる役割はどんなことだと思うか

 まだレギュラーという立場ではないので、どんどんガツガツと攻めていくというのもそうですけど、やっぱり足とバッティングを活かして攻撃的に野球をやるというのが求められていると思います。そこの確実性を上げていきたいですね。

-チーム内で刺激を受ける選手はいますか

 本当にみんないい選手ばかりなので、みんなの活躍が刺激になりますね、いい所を見せてやろうという気持ちも常に持ってますし。特に福田(光輝,人2)のバッティングはお手本ですね。

-常総学院の後輩である鈴木(昭汰,キャ1)選手、中村迅(営1)選手について

 高校の時と比べて技術的にも人間的にも変わったなと感じますし、やっぱりあいつらとは長く一緒にやっているので自分自身も楽というか、気心の知れた仲なので、お互いにわかっている部分もあるのでいいですね。

-ちなみに鈴木選手はお世話になっている先輩に宇草選手を挙げていました

 社交辞令ですよ(笑)。やんちゃで生意気なんですけど可愛いですね(笑)。あいつは野球が大好きで、プレーが上手くいかないとイライラしていますが、それは自分はよく分かっているので、そういう所含めて可愛いです(笑)。

-今季での個人的な目標を教えてください

 怪我で少し出遅れてしまったのですが、絶対にチャンスはあると思って準備はしているので、いろんなことに左右されずにやることをしっかりやって。いざチャンスが来た時は、入り込んでしまって力んでしまう癖があるので、余裕を持っていきたいですね。

-ファンのみなさんに向けて一言お願いします

 4年生が一つになってリーグ戦の優勝に向かってやっているので、自分もその力になれるように頑張ります。本当にいい先輩達なので、応援よろしくお願いします。

 (取材:渡辺詩織)

宇草孔基(うぐさ・こうき)
経営学部2年 1997年4月17日生まれ
東京都出身・常総学院
184cm78kg 右投左打
昨季は開幕5番も結果を残すことができず、悔しさを味わった。積極性のあるバッティングと俊足を生かして春のリベンジを果たし、優勝への原動力となれるか。

 

舩曳海 外野手

-昨季を振り返って反省点は

 四球が少なかったのは自分としてはダメだったかなと思います。僕は塁に出て相手をかき回すタイプの選手なので、四球でも何でもいいのでランナーに出たいという気持ちがありますね。

ーオープン戦を振り返って

 自分は守備や走塁が持ち味の選手なので、バッティングは重視していないですけど、その中でもいい感じで打席に入れています。今まではオープン戦で打てているイメージは無かったんですけど、1試合に1本ぐらい打てているので調子は結構いいんじゃないかなと思います。

ーオープン戦では長打が出ているなと感じました

 ホームランを狙っているわけではないんですけど、打席では自分のスイングをしっかりしようと意識しているので、その結果が長打にもなったりしているんだと思います。

ーこの夏に重点的に取り組んだことは

 さっきバッティングの選手ではないと言ったんですけど、最終的には三拍子そろった選手になりたいと思っているので、バッティングを主に取り組みました。

ーバッティングの向上のため具体的にどのような練習を行いましたか

 いつもは引っ張ったりしてそれほど逆方向に打とうというイメージはしてなかったんですけど、最近のオープン戦からは逆方向にヒットが打てるように練習から取り組んでいます。

ー新たにできた課題や収穫できたことは

 新しくできたわけではないんですけど、オープン戦では三振が多くて。それは春のリーグとかその前からなんですけど、その改善はずっと課題にしています。三振よりサード、ショート方向にゴロを打って内野安打で塁に出れたらいいなと思います。

ー北海道でのキャンプはいかがでしたか

 オープン戦がほとんどだったので試合の中で実践の感覚を養ったりだとか、打席の作り方を結構意識して、1球目を仕留められるように取り組んできました。

ーキャンプでの野球以外の思い出は

 それほど外出もしていないのであんまりないんですけど(笑)。1日目にバーベキューをしてもらって、それがおいしかったことですね。

ー宮崎で行われたオールスターにも出場されました。特に刺激を受けたことは

 オールスターということで周りもいい選手ばかりで、色々な人の野球観を知れたので活かしていきたいです。

ー実力のある選手が集まるオールスターですが、特にすごいと思った選手は

 慶応大の清水翔太選手です。打順が僕の前を打ってましたけど、ボールにバットがひっつくようなバッティングですごいなと思いました。

ー今季のシーズンもレギュラーとしての活躍が期待されます

 春は最終的にはレギュラーみたいな形で出させてもらっていたんですけど、オープン戦とかやってみると僕が絶対的なレギュラーというわけではなくて。監督さんも今打てている選手を使っていくという風におっしゃっていたので、リーグ戦に向けて調子を上げていければ開幕スタメンもとれるんじゃないかと思うので準備をしっかりしていきたいです。

ー船曳選手は俊足が一つの武器だと思います

 塁に出たら全球盗塁するくらいの気持ちでいますけど、やはり塁に出るためにも逆方向を狙って足を使った攻撃ができればと思います。

ー六大学で対戦したい投手は

 明治大の森下暢仁投手ですね。日本代表にも選ばれて決勝で先発するくらいの力を持っている選手なので、高校時代も日本代表で一緒にプレーしていましたし、友達としても、いいピッチャーとしても、対戦して打ちたいと思います。

ー今季チームとして優勝するため取り組んでいきたいことは

 オープン戦で5点取らないと罰ゲームというのを毎試合やってきたので、それはリーグ戦になっても活きてくるんじゃないかなと思います。

-個人としての目標は

 ベストナインは1回はとってみたいなと思います。ベストナインを取ろうと思ったら打率は3割を超えて、守備でもいいプレーをしなきゃいけないので。打っても守ってもいい選手だなと思われるように頑張りたいです。

ー優勝への意気込みを聞かせてください

 法政は力があると言われてきて優勝を逃しているんですけど、春季リーグも4連敗から6連勝したりと絶対力はあると思うので、それをリーグ戦で出せるようにしっかり準備していきたいです。

(取材:湯浅駿)

船曳海(ふなびき・わたる)
キャリアデザイン学部2年 1998年1月13日生まれ
兵庫県出身・天理
182㎝68㎏ 右投左打
三拍子揃った法政のスピードスター。抜群の野球センスで2年生ながら外野の一角を担う。自慢の俊足で神宮のダイヤモンドを駆け回り、チームを優勝へと導く。

 

毛利元哉 外野手

-オープン戦を振り返って

 秋季リーグのスタメンを取るために最初の試合から全力で取り組んでいて、いい結果も出ていたので自分としてはいい状態で来ているなと思っています。

-昨季を振り返って

 春は早稲田の2戦しかベンチに入ることができず、その週も2連敗で終わってしまいそこからベンチに入れてもらえなくなって、フレッシュリーグに出させてもらえることになりました。自分としてはフレッシュリーグで結果を出したらもう1回リーグ戦に出られるのかなと思っていたので、立教戦の第1打席で神宮でホームランが打てたというのはうれしかったですね。

-夏の練習で取り組んだことは

 監督からは「守備が良ければ試合に出す」と言われていたので、この夏は守備をメインにやってきました。

-北海道キャンプの内容、収穫は

 北海道キャンプでも毎日のように守備の練習をしていました。特別に呼ばれて外野の練習をずっとやっていました。前まではレフトしか守れていなかったんですけど、守備練をやったことによってライトやセンターを守らせてもらえる機会が多くなりました。

-現在のご自身の調子は

 オープン戦の最初の方は絶好調っていうくらい調子が良かったんですけど、最近は落ちてきてしまっているのでもう一度自分のバッティングを中心に練習してコンディションを上げていかないとなと思います。

-定位置争いを勝ち抜くために必要なことは

 自分の持ち味はバッティングなので今は1番か3番を打たせてもらってますけど、1番の場合は必ず塁に出て後ろにつなげられるようにできたらいいかなと思います。

-この秋は4年生とプレーする最後のシーズンになります

 4年生にはお世話になっていて、特に雄二(清水,法4)さんとは外野でよく一緒にプレーさせてもらっていて学ぶ部分が多いです。同じ愛知県の高校出身でもあるので、最後は優勝したいと思います。

-今季の初戦までに取り組みたいことは

 オープン戦前半の時のようにめちゃくちゃ調子がいいというよりは、好調を保てるように練習していかなければいけないなと思います。

-ご自身のアピールポイントは

 自分はバッティングですね。チームで1番打率が高いバッターになれたらいいですね。

-中山(翔太,人3)選手、向山(基生,営3)選手に続く強打者としても期待されていると思います

 中山さんも向山さんも打つので、自分もあの2人に負けないように打ち続けなければならないのかなと思います。

-今季の個人の目標は

 まずはリーグ戦に出場することです。それでなおかつ六大学リーグで首位打者が取れたら一番です。

-意気込みとファンの方への一言をお願いします

自分も今まで応援する側の立場だったんですけど、出る側の立場になると応援してくださる人の多さを感じたのでその人たちのためにも自分も活躍して優勝できるように頑張っていきたいと思います。

(取材:下河辺果歩)

毛利 元哉(もうり・もとや)
法学部2年 1997年5月27日生まれ
愛知県出身・愛工大名電
183cm87kg 右投左打
今季注目株のスラッガー。昨季のフレッシュリーグ立大戦では、本塁打を記録。守備力を強化して迎える今季こそは、リーグ戦出場を果たし強力打線の一角を担えるか。