【柏レイソルvsヴィッセル神戸 11月30日】「ずっとアディショナルタイムにやられているからね」 柏駅から日立台のスタジアムに向かう、レイソル・ファンの中から、こんな声が聞こえてきた。確かに柏は、直近の4試合連続で最後に追いつかれるか、敗れ…
【柏レイソルvsヴィッセル神戸 11月30日】
「ずっとアディショナルタイムにやられているからね」
柏駅から日立台のスタジアムに向かう、レイソル・ファンの中から、こんな声が聞こえてきた。確かに柏は、直近の4試合連続で最後に追いつかれるか、敗れている。
柏の木下康介のゴールで始まった「残留」と「優勝」をかけた試合は、その後、決定的な場面はあったものの、どちらにもゴールは生まれず、アディショナルタイムでVARの審議に入っていた。
柏のジエゴにレッドカードが示され、大迫勇也がペナルティを蹴る。だが、右を狙ったキックは、バーの上を越えて行ってしまった。倒れ込む大迫。
大迫は仲間に引き起こされてプレーに戻った。
残り時間がどれだけあるのかよくわからない中で、試合は続いた。
23歳になった柏のエース細谷真大は、すでに67分に交代していたが、ガンバ大阪、名古屋グランパスが狙っているとの報道もある。柏の残留の行方とともに気になるところだ。
■運命を決めた「長いVAR審議」
10vs11。攻め続ける神戸。
大迫のヘディングシュートがポストに当たって弾かれることもあった。
混戦の中、武藤嘉紀が押し込んだのは、アディショナルタイムが10分を経過したときだった。
歓喜のポーズに入ろうとしたとき、ラインズマンの旗は上がっていた。
運命を待つような、長いVARの審議になった。
レフェリーがゴールを示した。
武藤はジャージーを脱ぎ、裸になって歓喜のやり直し。上半身裸でピッチを爆走した。
終了の笛が聞こえたとき、アディショナルタイムは15分を過ぎていた。
この引き分け、この1点は神戸にとって大きいものになった。
最終節、優勝争いには町田も絡んできたが、他の試合の結果にかかわらず、神戸は勝てば自力で優勝できるからだ。
アディショナルタイムに5試合連続でゴールを奪われ、この日、残留を確定できなかった柏の井原正巳監督。「経験したことがない」とボヤいたものの、勝ち点1を前向きにとらえている様子だった。