サッカーJ2リーグで20チーム中18位に終わり、来季J3に降格する栃木SC(宇都宮市)が、チーム態勢を見直す。栃木シティFC(栃木市)がJ3に昇格する来季は、Jリーグの舞台で栃木のチーム同士が戦う「栃木ダービー」が実現することになり、栃木…

 サッカーJ2リーグで20チーム中18位に終わり、来季J3に降格する栃木SC(宇都宮市)が、チーム態勢を見直す。栃木シティFC(栃木市)がJ3に昇格する来季は、Jリーグの舞台で栃木のチーム同士が戦う「栃木ダービー」が実現することになり、栃木SCはJリーグの先輩として正念場を迎える。

 栃木SCによると、降格の責任をとり、山口慶強化部長(41)は辞任する。後任はJ2徳島の前強化部長・谷池洋平氏(47)。2007年に選手として栃木SCに在籍していた。

 橋本大輔社長(48)は続投する意向だ。11月24日、宇都宮市であったサポーターとの意見交換会で、「チームがいい状態の時に後任に引き継ぎたい。絶対に1年でJ2昇格したい」と述べた。今季途中の5月に就任した小林伸二監督(64)も続投する。小林氏の意向もあり、来季に向け大卒選手の獲得を強化するという。

 これまで持てなかったクラブ専用の練習場は、来年にも着工する見通しだ。関係者によると、さくら市内につくるという。現在はクラブハウスに近い河内総合運動公園陸上競技場(宇都宮市白沢町)などで練習している。自前の練習場がないことで「他チームの選手に移籍を打診しても、環境面が十分でないと断られることが多かった」(橋本社長)といい、対応を迫られていた。

 一方、攻撃的なサッカーをみせたJFLの栃木シティFCは今季初優勝し、県内2番目のJリーグチームとなる。福田富一知事は11月27日の定例会見で、「両チームがJ3で競うのはサポーターも応援に熱が入る。県民も応援のしがいがある」と期待を述べた。(山下龍一)