【同じ条件でキズナ産駒が好成績】 12月1日(日)、中京競馬場で3歳以上馬によるGⅠチャンピオンズC(ダート1800m)が行なわれる。 昨年の勝ち馬で、今回が引退レースとなるレモンポップの走りに注目が集まる。さらに、今年のJBCクラシックを…

【同じ条件でキズナ産駒が好成績】

 12月1日(日)、中京競馬場で3歳以上馬によるGⅠチャンピオンズC(ダート1800m)が行なわれる。

 昨年の勝ち馬で、今回が引退レースとなるレモンポップの走りに注目が集まる。さらに、今年のJBCクラシックを制したウィルソンテソーロ、今年のフェブラリーSを勝ったペプチドナイル、昨年の南関東三冠馬ミックファイア、昨年の3着馬で、2022年GⅠホープフルSを勝ったドゥラエレーデなど多くの実績馬が集結した。


前走のみやこSを勝利したサンライズジパング

 photo by Sankei Visual

 血統的視点からレースを占っていこう。今回の舞台、中京ダート・1800mの過去約10年の種牡馬別成績を見ると、トップに立つのがキズナの26勝。勝率13.8%、連対率23.3%、複勝率33.3%と高い数字を残しており、このレースでは2022年にハピが6番人気で3着に入っている。今年はリーディングサイアーに向けトップをひた走る好調ぶりで、芝、ダート問わず勝ち鞍を量産。初のダートGⅠ勝利を狙うキズナの産駒に注目してみよう。

 今回は2頭のキズナ産駒が出走予定。そのうち、サンライズジパング(牡3歳、栗東・音無秀孝厩舎)は前走のGⅢみやこS(京都・ダート1800m)、3走前の地方交流GⅡ不来方賞(盛岡・ダート2000m)を勝ち、2走前の地方交流GⅠジャパンダートクラシックでも3着に入っている。

 若駒S(京都・芝2000m)で勝利、GⅠホープフルS(中山・芝2000m)で3着と芝の実績も十分な馬だが、ダートでは6戦3勝、2着2回、3着1回と1800m以上ではすべて馬券に絡んでいる。中京は初めてだが、左回りでも不来方賞を勝利しているため問題ないだろう。

 3歳での参戦となるが、このレースの3歳馬は好成績で、2018年にはルヴァンスレーヴ、2019年にはクリソベリルが勝利。そのほか、2015年にノンコノユメが2着、2022年にクラウンプライドが2着でハピが3着、2023年にドゥラエレーデが3着と、勝率11.1%、連対率22.2%、複勝率33.3%という優秀な数字が残っている。

 ハピとはキズナ産駒という点と、みやこSからのローテーションも共通。芝の実績がある点ではドゥラエレーデと共通する。父馬、馬齢と好走の条件が揃っているため期待したい。

【GⅠ未勝利の7歳馬にもチャンス】

 もう1頭はハギノアレグリアス(牡7歳、栗東・四位洋文厩舎)も出走予定。前走は同じ中京で行なわれたシリウスS(ダート1900m)で、そこで勝利してここに臨む。同レースはトップハンデ59.5kgを背負いながら、ゴール前で力強く脚を伸ばし、2着に1馬身1/4差をつける完勝。同馬は7歳のベテランだが、さらなる充実期を迎えた印象だ。

 この馬は中京での成績が良好で、これまで5戦して3勝、2着1回の連対率80%。昨年のこのレースは0秒8差の6着と敗れているが、一瞬の脚は見どころがあり、最後までジワジワと脚を伸ばしていた。展開が向けば上位争いは可能だろう。

 このレースは7歳馬の好走歴もあって、2017年にコパノリッキーが9番人気で3着、2020年にゴールドドリームが3番人気で2着。2021年にはアナザートゥルースが、14番人気で3着に入っている。コパノリッキーやゴールドドリームはGⅠや地方交流GⅠを勝利していた実力馬だが、アナザートゥルースはGⅠ勝ちがなく、1年9カ月の間勝利がない状態での激走だった。今のハギノアレグリアスなら、好走の可能性も十分にある。

 以上、今年のチャンピオンズCは、サンライズジパング、ハギノアレグリアスのキズナ産駒2頭に期待する。