V女子の結果 バレーボール2024-25 V.LEAGUE WOMENは11月30日に猫田記念体育館(広島県)、上田市自然運動公園総合体育館(長野県)、水島緑地福田公園体育館(岡山県)にて3試合を開催した。水島緑地福田公園体育館(岡…

V女子の結果

バレーボール2024-25 V.LEAGUE WOMENは11月30日に猫田記念体育館(広島県)、上田市自然運動公園総合体育館(長野県)、水島緑地福田公園体育館(岡山県)にて3試合を開催した。

水島緑地福田公園体育館(岡山県)ではヴィアティン三重がホームの倉敷アブレイズを3-2のフルセットで破り、今季初勝利。2023年1月14日のJAぎふ戦以来、2シーズンぶりの勝利を飾った。

ヴィアティン三重は2022-23シーズンよりVリーグ2部(V2女子)に参戦。
当時主将でエースの草深ことみを本来のオポジットではなくミドルブロッカーに起用するなど、西田誠監督の戦術、采配も冴え、シーズン序盤に3勝し存在感を示した。

しかし、ここからヴィアティン三重の苦難が始まる。

初のVリーグ。移動負荷なども含め、不慣れな長期日程の中でチームのパフォーマンスがなかなか上がらなくなってしまう。
初参戦の2022-23シーズンを3勝16敗で終えたヴィアティン三重は保有ライセンスに従い、2023-24シーズンでは新設された「V3」で戦うことになる。

1つ下のカテゴリーへ。選手は複雑な思いだっただろう。しかし、V3では実績上位と思われたヴィアティン三重であったが、ここにも容易な戦いはなかった。
倉敷アブレイズ、アルテミス北海道、福岡カノアラウレアーズといった勢いのある新興チームとの連戦。4チームだけのリーグはチームの垣根を超えた友情を育んだが、お互いがお互いを知りすぎた戦いはヴィアィン三重にシビアな結果を突き付けた。ヴィアティン三重はここでも勝ち星を得ることができなかった。

そして2024-25シーズン。再編されるVリーグに向け、ヴィアティン三重はチーム体制の再整備に着手する。
他職も兼ねていた西田誠監督を専任とし、新主将にはVリーグでの戦歴豊富な浅川希を抜擢。選手のメンタルケアを重視し、元日本代表の大山加奈氏をPDM(PLAYER DEVELOPMENT MANAGER)として招聘した。

それでも道のりは容易くない。
今季の前哨戦でもあるサマーリーグ、中部日本6人制バレーボール総合男女選手権大会でも勝利は得られなかった。

「勝ちたいという思いはあるが、ではどうやって勝つのか、そのイメージが難しくなっている」
チームの課題について浅川希主将はそう答えてくれた。

追い打ちをかけるようなトラブルにも見舞われた。
開幕戦のホームゲームでは試合会場となるはずだった体育館が選挙の投票所に指定され、直前になって会場変更を余儀なくされた。
「1勝をファンの方にお見せしたいという気持ちをずっと持ち続けて頑張っています」
度重なる試練だったが、浅川主将の言葉通り、チームは戦い続けた。

善戦はすれどもあと一歩。その繰り返しの中、粘りに粘ってついにヴィアティン三重は勝利を掴んだ。
鮮やかな快勝ではなかったかもしれないが、昨季V3チャンピオンの倉敷を破っての勝利はチームに大きな自信をもたらすだろう。

最後にチーム公式SNSとリーグ公式帳票の監督コメントから引用させていただく。

「686日ぶりの勝利です。今日だけは泣いていいですか」(チーム公式Xより)
「686日ぶりの勝利は格別の味です。昨年勝てなかったメンバーを含め、チームのみんなでつかんだ勝利です。信じて待ってくださったみなさまに感謝の気持ちと、この勝利を届けたい」(リーグ公式A帳票監督コメントより)

他会場では東京が広島を破り3連勝。
信州Ariesがアルテミスをホームゲームで破っている。

ブレス浜松(6勝0敗 ポイント18)
信州Aries(4勝1敗 ポイント12)
仙台(6勝2敗 ポイント19)
カノア(7勝3敗 ポイント20)
フォレスト(4勝2敗 ポイント10)
JAぎふ(4勝2敗 ポイント10)
東京(3勝4敗 ポイント11)
倉敷(3勝6敗 ポイント11)
VT三重(1勝4敗 ポイント2)
広島(1勝8敗 ポイント4)
アルテミス(0勝7敗 ポイント0)

撮影 堀江丈
*写真は中部日本6人制バレーボール総合男女選手権大会より