ポスティングを公示のタイミングを見計らっている佐々木。(C)産経新聞社 気になる一報が球界に緊迫感をもたらしている。複数の米メディアが、ロッテからポスティングシステムを使ってMLB移籍を表明している佐々木朗希に関してドジャースとの“密約”の…

ポスティングを公示のタイミングを見計らっている佐々木。(C)産経新聞社

 気になる一報が球界に緊迫感をもたらしている。複数の米メディアが、ロッテからポスティングシステムを使ってMLB移籍を表明している佐々木朗希に関してドジャースとの“密約”の可能性を指摘。MLBが本格調査に乗り出す動きを見せていると報じたのだ。

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 憶測が飛び交っている。佐々木は現在ポスティング公示のタイミングを見計らっている状況だが、ここにきてタンパリング(事前交渉)などの「不正」が疑われる事態となっているのだ。

 令和の怪物の動向に関心を示すドジャースの専門サイト『Dodger Blue』は、ロッテの助っ人だったダラス・カイケルがニューヨークの日刊紙『New York Post』で放った「ドジャースと契約が成立したという噂を聞いた」とのコメントを注視。「『密約』の証拠となるものは現時点ではない」としながら「MLBはササキと交渉する全球団の状況を注意深く監視しており、違反の可能性があると判断されれば調査に乗り出す構えを見せている」と報じた。

 世界中に幅広いネットワークを誇るドジャースが、国際化を強化するMLBのビジネス上で最重要球団なのは言うまでもない。ゆえに佐々木との交渉において疑わしき状況が色濃くなった場合に、MLBがどう動くかは興味深いところではある。

 MLBの御大であるロブ・マンフレッドコミッショナーは、米メディア『The Athletic』の取材で「仮にササキの交渉においてルール違反があったと思われる理由があれば、徹底的に調査し、真相究明に努めるから安心してほしい」と断言。可能性が浮上した場合に捜査のメスを入れる方針を明確にしている。

 無論、現時点で「不正」を裏付けるものは何も出ていない。この問題に関しては、佐々木の代理人を務める米大手代理人事務所『Wasserman』のジョエル・ウルフ氏も「私のことを最もよく知っていて、私と多くのビジネスをしているはずの幹部たちが、私が何らかの不正な合意に加わっているとほのめかし、私の誠実さを侮辱している」と公言。「スポーツマンシップに欠ける行為だ」と強く否定してもいる。

 本格的な争奪戦開始を前に話題を生んでいる佐々木。ポスティング公示に向け、獲得球団と代理人、そしてMLBの動きには、球界全体から厳しい目が向けられることになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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