広島のドラフト2位・佐藤柳之介投手(22)=富士大=と、同4位の渡辺悠斗内野手(22)=富士大=が29日、岩手県花巻市のホテルで入団交渉に臨んだ。佐藤柳は契約金7000万円の年俸1200万円、渡辺は契約4000万円の年俸800万円で仮契約…

 広島のドラフト2位・佐藤柳之介投手(22)=富士大=と、同4位の渡辺悠斗内野手(22)=富士大=が29日、岩手県花巻市のホテルで入団交渉に臨んだ。佐藤柳は契約金7000万円の年俸1200万円、渡辺は契約4000万円の年俸800万円で仮契約。佐藤柳の背番号は床田が今季まで背負った28に決まり、“床田2世”として期待に応える覚悟を示した。(金額は推定)

 背筋が伸びた。尊敬する先輩が背負っていた番号を受け継ぎ、プロの世界でスタートを切る。球団からの期待を言葉だけではなく、形として受け取った佐藤柳は「すごい先輩が背負っていた番号なので、最初はびっくりした。そういう先輩の背中を見ながら、この背番号に見合う選手になりたい」と色紙の名前の横に「28」と書き込んだ。

 床田の投球は生で見たことがある。東陵高時代に仙台で行われた交流戦・楽天-広島戦を現地で観戦した時に先発していたのが床田だった。同じ大卒の先発左腕。「フォームはゆったりなのに、ボールがビュッと出てくる。落ち球、曲がり球と何でも精度が高いイメージがあるので、総合力が高い投手だなと思う」と先輩のすごみを語った。

 そんな尊敬する存在と来年からはチームメートとなる。「しっかりあいさつして、できるならキャッチボールやピッチングを後ろで見たい。何でもいいので吸収したい」。貪欲な姿勢の中に初々しさをのぞかせた。

 担当の近藤スカウトは性格を「しっかりしている」と話す。佐藤柳は入団交渉の席で自身の評価や、入寮までにこなすべき練習を質問攻め。契約金の使い道に関しても「個人としては奨学金を返したい」と堅実だった。

 目標は「開幕ローテ入り」。即戦力として輝き、“床田ロード”をまい進する。