「豪速球」という表現が、大げさにならない。健大高崎の右腕、石垣元気(2年)は身長178センチの体に、驚異の馬力を秘めている。今秋の関東大会準々決勝で自己最速の158キロを記録した。 実績で世代トップをひた走る。今春の選抜大会は5試合に登板…

 「豪速球」という表現が、大げさにならない。健大高崎の右腕、石垣元気(2年)は身長178センチの体に、驚異の馬力を秘めている。今秋の関東大会準々決勝で自己最速の158キロを記録した。

 実績で世代トップをひた走る。今春の選抜大会は5試合に登板し、初優勝に貢献。秋の関東大会は準優勝に導き、連覇がかかる選抜への出場を有力にした。

 「龍月(りゅうが)の分まで」と帽子のつばに書き込む。背番号1は同級生の左腕、佐藤龍月が夏の甲子園直前にけがで離脱して以降、引き継いだ。安定感抜群だった佐藤を参考に、変化球の精度にこだわってきた。

 横浜との関東大会決勝は延長十回裏にサヨナラ打を浴びて敗れた。「ボールの質が足りていなかった」。真のエースになるための冬が始まる。(大宮慎次朗)