第25回チャンピオンズC(12月1日/GI、中京ダ1800m)には、ラストランとなるレモンポップ、フェブラリーS覇者のペプチドナイル、3歳馬サンライズジパングなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「クラウンプライド」を取り上げる。
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■クラウンプライド
【中間調整】2022年のチャンピオンズCでクビ差2着、2023年帝王賞でハナ差の2着といつGI級に手が届いてもいい実力馬だ。今年前半は凡走が続いたが、盛岡のマーキュリーCで接戦を制し、コリアCではウィルソンテソーロを問題にせず千切って連覇。GIII級とはいえ目下重賞2連勝で復調気配を感じさせている。
コリアCからひと息入れてチャンピオンズCに進むのは昨年(11着)と同じ。昨年は夏負けがかなり尾を引いたという話だが、今年はそこまでではなかったようで、昨年より早い時期に栗東へ戻り、乗り込みを開始している。順調ではあるが、ただし時計がいまひとつ詰まってこない。そこまでの物足りなさを払拭するように、1週前のCW追いでは一気に負荷を強め5F62秒8の猛時計を出している。とはいえ、さすがにラストは止まってしまい1F12秒0(一杯)と平凡な伸びとなった。
【最終追い切り】1週前がオーバーワーク気味だったことを踏まえてか、レース当週はポリトラックで併せ馬。古馬1勝クラスを外先導する形で入っての先着フィニッシュではあるが、直線への入り際で鞍上がやや押っつけ気味となり加速に少し手間取ったし、全体的に捌きの硬さも気になる動きだった。
【見解】乗り込み本数やCWでの速い全体時計から、単純に体調面は悪くなさそう。ただし最終追いの雰囲気からして精神面でまた整っていない感は否めない。最終追いが初のポリトラックだし、そもそもポリトラックで時計を出すこと自体初めて。これが刺激策になる可能性は捨て切れないが、近2走の連勝が坂路で最終調整だったことを考えると、やはり違和感を覚えるところだ。底力、そして枠なりに怖さはあるものの、馬券的にはそこまでの信頼は置きづらい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう) 【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。