ドジャース移籍を決めたスネル。(C)Getty Images 今冬もドジャースは大物投手を“札束攻勢”で口説き落とした。 現地時間11月26日、ブレイク・スネルがドジャースと契約合意に達したと米複数メディアが一斉に報じた。今オフのFA市場に…

ドジャース移籍を決めたスネル。(C)Getty Images

 今冬もドジャースは大物投手を“札束攻勢”で口説き落とした。

 現地時間11月26日、ブレイク・スネルがドジャースと契約合意に達したと米複数メディアが一斉に報じた。今オフのFA市場において投手で最大の目玉とされた31歳の左腕は、5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)のメガディールを締結した。

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 レイズ時代の2018年と、パドレスに所属した23年にサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を獲得したスネル。その実力に加え、敏腕として知られるスコット・ボラス氏を代理人としていることから今オフも大型契約は不可避と見られていた。

 そうした中で計算できる投手獲得が補強ポイントでもあったドジャースは大枚を叩いた。昨オフも総額12億3700万ドル(約1833億円)という天文学的な補強を実施した“銀河系軍団”は、人気銘柄を見事に獲得した。

 もっとも、今回の獲得にドジャース・ファン以外は冷ややかだ。というのも、総額1億8200万ドル(約277億円)のうち、実に6200万ドル(約94億円)を後払いにしているためだ。これは昨年に10年総額7億ドル(約1015億円=当時レート)の契約を結んだ大谷翔平も同様だったが、MLBで課せられている「ぜいたく税」の抜け道とされている。

 ぜいたく税のルールは、年俸総額が上限を超えた場合にその規模に応じて課税していくというもの。大谷の場合、毎年の年俸が200万ドル(約3億円)で、残る97パーセントの6億8000万ドル(約986億円)は10年契約が終わる34年以降に支払われるため、ドジャースは浮いた金額を補強費に充てられるのである。

 いわばスネル獲得も「大谷の恩恵」とも言える。しかし、ペナルティーこそ発生するが、設定された年俸総額を超えてもなお、大物を獲得するドジャースには“戦力の不均等”を訴える声が相次いでいる。SNSでは「いい加減にルールを見直すべき」「最悪だ」「そもそも大谷が年間200万ドルとは普通じゃない」「後払いは完全な抜け穴。問題にすべきだ」と非難ごうごうである。

 今オフにはフアン・ソトとの大型契約も狙っていると伝えられているドジャース。その遠慮のない補強はまだまだ止まりそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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