◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前(26日)◇東京よみうりCC(東京)◇7002yd(パー70)3番は左に林が広がる、打ち下ろしの右ドッグレッグ。ティイングエリアに立った瞬間、「気持ちワル」とこぼした河本力に「まず先入観を捨て…

弟選手&姉キャディでは初タッグ

◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前(26日)◇東京よみうりCC(東京)◇7002yd(パー70)

3番は左に林が広がる、打ち下ろしの右ドッグレッグ。ティイングエリアに立った瞬間、「気持ちワル」とこぼした河本力に「まず先入観を捨てる!」としかる声が飛んだ。「ゴルフ脳がもう1個あると思うと心強い。メンタル面でも頼りになる」。今週は姉の河本結がキャディとしてついてくれるから頼もしい。

結が初優勝を挙げた2019年「アクサレディス in MIYAZAKI」で力がバッグを担いだことはあるが、逆は初めて。「いいアドバイスをいっぱいもらった」と頼りにするが、25kgある力のキャディバッグは結のものより7kg近く重い。「1本の重さが全然違うし、ほかの男子プロと比べても自分のは重いので」(力)と、カートも利用する予定だ。

姉弟のタッグは、シーズン開幕前から話していたという。「前半戦はボロボロでJTに出るどころではなかった」と8月「横浜ミナトChampionship」まで予選落ちが6度と苦戦していたが、「横浜に行ってゴルフが良くなってきて、キャディをすることが一つのモチベーションになってくれたら良いなっていうのもあった」と結。姉の期待に応えるように、3試合前の「三井住友VISA太平洋マスターズ」を今季自己ベストの2位でフィニッシュ。最終戦進出を引き寄せ、賞金ランキング24位に入ってタッグを実現させた。

昨年、一昨年は姉から「どうしたら良いの」と相談されることも多かったが、8月「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりの復活優勝を果たした姉は見違えるほど頼もしくなった。「自信に満ちあふれていて、強い時の河本結。ミスしたり、少し焦りが出た時に選手目線で敏感になってくれると思うので、落ち着いてやれると思う」と、2人でコースチェックを行う様子もどこか楽しそうだ。

横浜ミナト以降の12試合で予選落ちは2回だけ、トップ10は4度あった。「私が勝たせてもらったので、私も何か力になりたい」と言う姉のサポートがあれば、2022年「バンテリン東海クラシック」以来のツアー通算3勝目もぐっと近づくはずだ。(東京都稲城市/谷口愛純)