世界最高峰のラリー・WRCは24日、「ラリージャパン」でチャンピオンが決定。苦節15年、36歳の新王者にライバルがとった“粋な行動”を中継カメラが捉え、注目を集めた。【映像】新王者にライバルが“粋な行動” 競技最終日の最終パワーステージ「…
世界最高峰のラリー・WRCは24日、「ラリージャパン」でチャンピオンが決定。苦節15年、36歳の新王者にライバルがとった“粋な行動”を中継カメラが捉え、注目を集めた。
競技最終日の最終パワーステージ「三河湖」、ヒョンデのティエリー・ヌービルは6番手タイムで走行を終え、4日間トータルの総合でも6位でフィニッシュ。これまで選手権2位が5回ありながらチャンピオンに届かず、“シルバーコレクター”、“無冠の帝王”と言われた36歳のベテランがついに世界ラリーの頂点に辿り着いた瞬間でもあった。
喜びを噛み締めるように、ヌービルは歓喜のシャンパンを浴び、周囲には多くの報道陣や関係者が集まるお祭り騒ぎとなったが、そうしたなかカメラは最後まで選手権を争ったオィット・タナックの様子を捉えた。チームスタッフらと共に別室でヌービルの走りを見守ったタナックだったが、拍手をしながらヌービルの走りを賞賛。実はこの日、スタートとなったSS17 でタナックは大クラッシュを喫し、最後まで残っていたチャンピオンの望みが潰えた直後の出来事でもあった。
このシーンに視聴者は「タナック悔しいだろうな」「せつねえな」「タナク惜しかったな……」「やることはやってる」といったコメントで反応。一方、ヌービルに対しても「やっとだな。15年だぞ」「念願の」「ヌービルのチャンピオンマジで嬉しいわ」などの反響があがった。悔しさを押し殺しつつ、チームメイトでライバルでもある新チャンピオンを賞賛したタナック。そして参戦15年目で頂点に輝いたヌービル。ラリーの真髄が詰まったフィナーレの瞬間だった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)