優勝セレモニー後に記念撮影を行う台湾ナイン。その表情は充実感に満ちている。(C)Getty Images 悲願の優勝も台湾ナインは“美酒”を味わうことはしなかった。 11月24日、野球の国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプ…
優勝セレモニー後に記念撮影を行う台湾ナイン。その表情は充実感に満ちている。(C)Getty Images
悲願の優勝も台湾ナインは“美酒”を味わうことはしなかった。
11月24日、野球の国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」は決勝戦が行われ、台湾代表が日本代表を4-0で撃破。同国史上初となる国際大会での優勝を飾った。
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試合終了の瞬間、マウンド付近には自然と歓喜の輪ができた。そして、しばらくして感情を抑えきれずに涙する選手や関係者もいた。それほど待ち望んでいた悲願の優勝だった。ゆえに優勝チームが行うシャンパンファイトもやるものと主催者側の関係者も配慮。球場内の駐車場に用意された一角で準備を進めていた。
しかし、台湾の面々はそれを行わずに帰路についた。いったいなぜ、彼らはシャンパンファイトを実施しなかったのか。試合後、日刊紙『自由日報』など複数の母国メディアの取材に応じた台湾のソ・ゴウク監督は「ここは日本プロ野球の場所だ。もちろんこのまま祝うこともできるが、この喜びを我々は台湾に持ち帰って祝うことを望んでいる」と説明。日本のホームグラウンドであることに敬意を示し、謙虚な姿勢を見せたのだ。
この指揮官の意向を伝えた『自由日報』は「通常は優勝を祝うシャンパンセレモニーが行われる。そして日本側も台湾への準備と実施を提案したが、チームは『迷惑になる』と相手へのリスペクトから勝利のシャンパンを注ぐことを拒否した」とリポートしている。
勝ってもなお、相手への敬意を忘れなかった台湾。そうした謙虚さにも勝利の要因があったのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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