走者に対する課題を指摘された佐々木。ピッチクロックもあり、苦労しそうな要素は揃っている(C)産経新聞社 ロッテからメジャー移籍を目指す佐々木朗希は、今オフの米球界ストーブリーグにおいて、注目の存在となっている。これまで、“怪物&…

 

走者に対する課題を指摘された佐々木。ピッチクロックもあり、苦労しそうな要素は揃っている(C)産経新聞社

 

 ロッテからメジャー移籍を目指す佐々木朗希は、今オフの米球界ストーブリーグにおいて、注目の存在となっている。これまで、“怪物”と評される右腕のポテンシャルの高さがメジャー関係者や現地メディアの間で語られてきており、MLBにおける活躍への期待は膨らみ続ける一方だ。

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 だが当然、プロキャリア5年目を終えた佐々木には、ウィークポイントも少なくないようだ。大舞台での成功を収めるため、改善が必要なプレーがあると米野球専門メディア『JUST BASEBALL』が指摘している。

 11月23日に配信した、佐々木の特徴を紹介するトピックの中で同メディアは、「ロウキ・ササキの球質は、すでにMLBの打者を打ち取れる準備が整っていると言えるが、MLBで潜在能力を完全に引き出すためには、いくつかの重要な課題を克服する必要がある」と綴っている。

 その上で、日本でもプロ入り当初から重要視されていたフィジカルの強化とともに、投球時の動きをクローズアップしており、「ササキが改善する必要があるのは、投球テンポと走者を牽制する能力だ」と主張。

 同メディアは、「彼は常にセットポジションから投球しており、走者がいない場面では大きくゆっくりとしたレッグキックを使い、走者がいる場面では短いスライドステップに切り替える」と説きながら、「しかし、問題はそのスライドステップでさえ遅く、多くの場合1.6秒を超えるタイムを記録していることである」と分析する。

 さらに、「この結果、2023年以降、ササキが投げた試合で走者が28回中25回の盗塁に成功している」と説明。また他にも、「映像を確認した限りでは、ササキは調子を崩すと投球テンポがさらに遅くなる傾向があり、感情をマウンド上ではっきりと表すことが見受けられた」と振り返る。

 ランナーを背負った際での動き、またメンタル面にも言及しながら、「MLBではピッチクロックもあり、盗塁も増えてきている。メジャー移籍直後での登板では、打ち込まれ大量失点を喫するイニングが多くなっても不思議ではないだろう」などと見通している。

 投じるボールそのものは、メジャートップクラスとの評価も受ける佐々木。やはり、指摘された課題をいかに早いタイミングで克服できるかが、将来的な活躍へのポイントとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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