井上との試合は挑戦者側であるグッドマンにとってはキャリアを大きく向上させるためのメガマッチだ。(C)Getty Images 聖夜を前にしたキャリア最大級の大一番に向け、挑戦者の闘志は漲っている。来る12月24日、東京・有明アリーナで、ボク…
井上との試合は挑戦者側であるグッドマンにとってはキャリアを大きく向上させるためのメガマッチだ。(C)Getty Images
聖夜を前にしたキャリア最大級の大一番に向け、挑戦者の闘志は漲っている。来る12月24日、東京・有明アリーナで、ボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)に挑むWBO同級1位のサム・グッドマン(豪州)だ。
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プロキャリア19戦無敗と順調にステップアップを続けてきた26歳にとって、この試合の位置づけは「人生で一番の試合」。それも当然、井上は単なる世界王者というわけではない。世界から「モンスター」と評され、各国メディアのパウンド・フォー・パウンド(全階級を通じて誰が最も優秀なボクサーであるかを決めるランキング)でも1位争いを続ける規格外の存在だ。
だからこそ、闘志はかつてないほどに滾っている。豪ポッドキャスト番組『The Run Home with Joel and Fletch』に出演したグッドマンは、「イノウエはボクシング界のスーパースターだ」と強調。その上で「君が彼(井上)に勝てるという理由を教えてくれ」と問われ、「それは俺がこの階級で一番強いボクサーだからだよ。自分のスキルを信じてるし、やれると思ってる」と豪語した。
「俺が一番だよ。彼は俺みたいな相手と戦ったことはないだろうしね。もちろん、イノウエは素晴らしい選手だ。みんな彼が何でもできると思い込んでるけど、彼だって傷つくし、血を流すこともある。とにかく俺は自分ができるってことを信じてるし、日本に行って彼を倒すつもりだ」
もちろん生半可な覚悟で「倒す」と豪語しているわけではない。目下、トレーニングキャンプ中だと言う26歳は、こう明かしている。
「今までの合宿とは全く違う。ただ、今はこれまでやってきたことの量を増やして、もっと徹底的に追い込んでやっている感じかな。昔から俺は一生懸命にやるタイプで、ジムでも全力を尽くしてきたけど、今は負荷を本当に尋常じゃないレベルに上げてやってる。昨日は朝5時から夜の6時半までジムで限界まで自分を追い込んだ。それが日常って感じで、今はそれだけが重要なんだ」
己を律し、徹底的に追い込んでいるグッドマン。「日本の観衆の前で完全に意識を飛ばさせたい。(井上の)マウスピースを飛ばすんだ」と不敵に笑う若武者はモンスターにいかにして立ち向かうのか。
激動の24年を締めくくる大一番への緊張感が高まっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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