自己ワーストの1試合7四球を出した早川。(C)Getty Images 26歳の左腕にとって課題の残るマウンドとなった。 11月23日、東京ドームで野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のスーパーラウン…
自己ワーストの1試合7四球を出した早川。(C)Getty Images
26歳の左腕にとって課題の残るマウンドとなった。
11月23日、東京ドームで野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のスーパーラウンド第3戦が行なわれ、日本代表は台湾代表に9-6で勝利。今大会7戦無敗でファイナルに進んだ。
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初回に4点を先行した日本が攻勢を強め、打ち合いを制した。その中で先発マウンドに立った早川隆久(楽天)は、4回0/3を3失点、さらにキャリア自己ワーストとなる7四球も記録。歯がゆさの残る100球となった。
翌日に決勝を控えた中で投手陣の温存のため、イニングの消化が使命となっていた。その中で走者を背負いながら粘投していた早川だったが、5回は押し出しを含む4四球で2失点。なおも無死満塁の場面で無念の交代となった。
プロ4年間でも1試合のワーストの四死球は4つ。それだけに大きく荒れたと言える内容だった。早川が制球を乱した理由の一つに国際舞台ならではの「ルール」があげられる。
今大会はメジャーリーグなどで導入されている「ピッチクロック」を採用。しかし、その内容は通常とはやや異なっている。というのも、走者がいない場合にのみ投手は20秒以内に投球しないといけないのだ。
そもそも時間短縮を目的とするピッチクロックは、MLBなどではいかなる場面でも投手は20秒以内の投球を余儀なくされる。ゆえにプレミア12で設けられたルールの“曖昧さ”が「精密機械」を狂わせたのかもしれない。
実際、早川が違反を犯す場面があった。3回2死走者なしの場面で迎えた2番の林立の打席で、初球を投げる前にピッチクロック違反を取られた背番号21は、その後に3球連続ボールでストレートの四球を献上。続く曽頌恩には中越え適時二塁打を浴びて1点を失った。
奇しくもネット上で「投手を壊しかけない非常に危険なルール」「日本もピッチクロック導入して欲しい」と賛否両論を巻き起こした。そんな苦心の投球内容に早川本人も「ピッチクロックのルールが若干曖昧で、ちょっと難しかった」と振り返った。
日本での本格導入も叫ばれるピッチクロックは、いったい何を目的としたものなのか。そこは改めて議論する余地がありそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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