打力で図抜けた力を見せつけた大谷(左)は、リンドーア(右)を上回る評価を受けた。(C)Getty Images 必然の受賞だった。 現地時間11月21日、全米野球記者協会が選出する両リーグの最優秀選手(MVP)が発表され、ナショナル・リーグ…
打力で図抜けた力を見せつけた大谷(左)は、リンドーア(右)を上回る評価を受けた。(C)Getty Images
必然の受賞だった。
現地時間11月21日、全米野球記者協会が選出する両リーグの最優秀選手(MVP)が発表され、ナショナル・リーグではドジャースの大谷翔平が2年連続3度目の満票受賞。両リーグ受賞はフランク・ロビンソン以来2人目の快挙となった。
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昨年12月にドジャースと締結した10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)の超大型契約の価値を偉才は示した。
右肘側副靭帯の損傷によるリハビリのため、打者専任の1年となったが、159試合に出場したレギュラーシーズンは打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036の傑出した成績を記録。前人未到の「シーズン50本塁打、50盗塁」も達成し、文字通り歴史的な1年を送った。
怪我の影響を加味して投手は断念せざるを得なかった。しかし、“一刀流”になっても、打者としてこれ以上ない最大限の影響力を発揮した大谷には、ライバルの地元メディアも脱帽するしかない。
2位票を23票も獲得したフランシスコ・リンドーアが所属するメッツの地元スポーツ局『SNY』は「リンドーアのMVPはショウヘイ・オオタニに奪われる」と銘打った記事を掲載。その中で「リンドーアは攻守の両面で怪物級な活躍を見せたが、MVPの座には就けなかった。しかし、これは公然の結果だった」と指摘した。
たしかにリンドーアの成績も目を見張るものはある。打っては打率.273、33本塁打、91打点、29盗塁、OPS.844のハイアベレージを記録。花形の遊撃手を務める守備でも『UZR』(リーグで同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだかを示す指標)が「3.5」とリーグトップクラスの数字を出した。
総合的な面で声価を高めたリンドーア。しかし、今回の投票は50-50もやってのけた大谷の図抜けた打力がそれ以上に評価された形と言えよう。
ゆえに『SNY』は「リンドーアもMVPにふさわしかったが、1シーズンで50本以上のホームランを打ち、50個以上の盗塁を記録した史上初の選手であるオオタニを上回ることは不可能だった」と強調。「オオタニはマウンドに立たず、守備にも就かなかった。だが、攻撃だけに集中し、打席でのことに全力を注いだ彼は、史上最高の攻撃力を発揮したシーズンを送った」と絶賛し続けた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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