今週は東京競馬場でジャパンC(芝2400m)が行われる。強力な海外勢が参戦する今年は、国際GIにふさわしい豪華メンバーだ。ここでは、過去10年データからドウデュースとチェルヴィニアにフォーカスしたデータを取り上げる。◆【ジャパンカップ202…
今週は東京競馬場でジャパンC(芝2400m)が行われる。強力な海外勢が参戦する今年は、国際GIにふさわしい豪華メンバーだ。
ここでは、過去10年データからドウデュースとチェルヴィニアにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■ドウデュースに【2.0.1.0】の鉄板級データ
休み明けの前走天皇賞・秋を快勝。4つめのGIタイトルを手に入れたドウデュースが前年4着のリベンジを目論み参戦する。当時はイクイノックスという怪物を意識しつつ、ある程度前めで運んだが、武豊騎乗以降は終いの脚にかけるスタイルが定着。スリル満点の大外一気が届くのか……データが下した判断は?
・前走天皇賞・秋1着かつ今回叩き2戦目【2.0.1.0】
3頭すべて馬券内と高い好走率。記憶に新しいところでは昨年のイクイノックス、2020年のアーモンドアイがそれぞれ叩き2戦目ローテで連勝を飾っている“鉄板級”のデータだ。
ドウデュースにとって今回追い風となるのは、超スローの上がり勝負が濃厚な展開。冒頭に記した天皇賞・秋と同じようなシチュエーションが見込まれることは大きなアドバンテージとなるだろう。仮にここを制することがあれば、年度代表馬の座もグッと近づく一戦。ラストランまであと2戦、その雄姿を焼き付けたいところだ。
■人気上位馬チェルヴィニアに“0%データ”
そんなドウデュースの刺客候補筆頭と言えるのがチェルヴィニアだ。オークス→秋華賞と危なげなく勝利し挑む大一番。C.ルメール×3歳牝馬はアーモンドアイを否が応でも連想させるが、今回は血統面がマイナスとなる。
・父ノーザンダンサー系【0.0.0.29】
該当馬全頭が馬券外の“0%データ”が出現。サンデーサイレンス系とキングカメハメハ系の天下である本レースにおいて、父ノーザンダンサー系は蚊帳の外との扱いになってしまっているのだ。
さきほど記したオークスと秋華賞を振り返ると、前者が1000m通過57秒7、後者が1000m通過57秒1の超ハイペース。差し追込馬が上位を独占する展開もまた、パフォーマンスを上げる一因となった事実は否めないだろう。枠順や初の関西圏など不安要素があったとはいえ、勝ち馬の上がり3F33秒4だった桜花賞は無抵抗のまま敗戦。瞬発力に秀でた父サンデーサイレンス系、父キングカメハメハ系相手に互角の勝負を繰り広げる姿は想像しにくい。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。