(写真:Getty Images) 1勝1分1敗の10位、昇格組として上々のスタートを切ったチームで3試合連続先発出場の…

(写真:Getty Images)
1勝1分1敗の10位、昇格組として上々のスタートを切ったチームで3試合連続先発出場の柴崎岳は、ボルダラス監督にとって欠かせない選手になっている。リーガ4位の2失点、同15位の2得点、同最多のファウル数55、ボール支配率36%、43%、39%が示すのはカウンターチームとしてのヘタフェの姿。要はボールを支配されるのが前提であり、それを奪い返せないと試合にならないのだ。
[4-4-2]のセカンドトップで使われている柴崎も、実は光っているのは守備力である。インターセプト7、ボール回復14はDF並みで、1対1のデュエルでも6勝7敗と当たり負けしていない。体の入れ方のうまさと体幹の強さで倒れないたくましさは、例えば1年目同時期の乾貴士と比較しても上である。シュート1本は寂しいが、クリアがわずか1というのは注目しても良い。ボールをつなごうという意識の表れで、実際それはかなりの確率で成功している。バルセロナ戦ではボールを圧倒的に支配されるから、チーム戦術に適応している柴崎の先発は間違いないだろう。
一方、今季のバルセロナはプレスが復活し、かつての中盤主体のスタイルで首位に立っている。リーグ2位の9得点、同1位の無失点と攻守バランスは最高。3トップの爆発力頼りから脱却し、イニエスタ、ラキティッチ、ブスケッツの構成力に重心を移してから安定感が増している感じだ。新戦力ではセメドが右SBに定着。デウロフェウも右サイドの下がり気味の位置で中盤のゲーム作りに参加し、システムもMFを増やした[4-4-2]へ変化したようにも見える。ヘタフェ戦ではデンベレを使った[4-3-3]か、デウロフェウの[4-4-2]か、バルベルデ監督の出方を見たい。クラブの危機に必ず救世主となるメッシがリーグ最多のシュート22本、5ゴール、CLユベントス戦でも2ゴールと手が付けられない状態。ボールを取り上げてメッシで崩してメッシで決めるという今のバルセロナに隙があるとすれば、連戦の疲れか。いずれにせよ胸を借りる格好となる試合で、ヘタフェと柴崎がどこまでコンペティティブでいられるのかに注目したい。
文・木村 浩嗣