今週は、第44回ジャパンC(GI、芝2400m)が東京競馬場で行われる。今年は、天皇賞・秋を制したドウデュース、オークス2着、秋華賞1着の3歳牝馬チェルヴィニア、海を超えてやってきたディープのラストクロップ・オーギュストロダン、ジャパンC初…

今週は、第44回ジャパンC(GI、芝2400m)が東京競馬場で行われる。

今年は、天皇賞・秋を制したドウデュース、オークス2着、秋華賞1着の3歳牝馬チェルヴィニア、海を超えてやってきたディープのラストクロップ・オーギュストロダン、ジャパンC初参戦となるジャスティンパレスなど、豪華メンバーが集結。

ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。

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■意外にも1+2人気のワンツーは2回だけ

過去10年、1番人気が【5.1.2.2】と堅実。このうち、前走1着馬は【4.0.2.0】複勝率100%。1+2番人気のワンツー決着は2回、1+3番人気は2回、2+3番人気は0回と、近4年で上位人気同士のワンツーが続いている。しかし、2020年以前の6年間では1~3番人気同士のワンツーは0回。1~3+4~5番人気の組み合わせが5回、残る1回は4+7番人気のワンツー決着だった。

馬連の平均配当は2391円、3桁配当は4年連続で続いており計5回。近4年と2020年以前の6年間で分けると、前者は495円、後者は3685円と、イメージよりもオッズがつくことはしばしばある。馬単の平均配当は4426円。1番人気が勝った年を見ると、馬連の配当と比較しても平均して1.5倍なので、1番人気を本命で買う際も「馬連」に張るだけで十分。逆に1番人気以外から頭で買う際は「馬単」を追加して好配当を狙ってもいい。

3連複の平均配当は4248円、万馬券は1回で3桁配当が4回、10~20倍台が3回。シビアな配当が7割を占めており、馬連の配当と比較して、1倍以下だった年は5回もある。期待値は低めで手を出さない方が賢明。3連単は2万3082円で、10~20倍台が4回。万馬券は5回で、過去10年での最高が2014年、4+3+6人気の決着で9万1790円。また近4年の平均は3525円と「3連単」はある程度絞る必要があるが、2020年以前の6年間の平均は3万6308円と雲泥の差。「堅く収まらない」という想定で進めるのであれば、手広く買うべき。

■単勝3.9倍以下の人気サイドは“馬券内率92%”

3番人気以内【7.6.6.11】のうち、単勝3.9倍以下なら【5.4.4.1】勝率35.7%、複勝率92.9%と絶対的存在。2強が想定されるドウデュースとチェルヴィニアはいずれも嫌うのは得策ではなさそう。逆に4.0倍以上つく3番人気以内は【2.2.2.10】なので、過信はできない。

【3.3.2.12】の4~5番人気のうち、関西馬が【3.2.1.5】連対率45.5%をマーク。騎手別で見ると、外国人ジョッキーが【2.0.2.3】複勝率57.1%、複勝回収値137を記録する。関東馬は全体で見てもアーモンドアイの2勝を含む7頭のみで【3.3.2.38】と劣勢だ。しかも、このうち鞍上がルメール騎手以外だと【0.1.2.37】と悲惨。逆を言えば、関東馬でもルメール騎手なら【3.2.0.1】で買いとなる。やはりチェルヴィニアには重い印が必要そう。

昨年3着でビュイック騎手の好騎乗が光った関東馬スターズオンアースは今年川田騎手の手替わりで昨年以上を目指せるか、やや不安が残る。オーギュストロダンは近年不振の海外勢だが、騎乗するムーア騎手がジャパンC参戦を進言しただけに、アッと驚かせるパフォーマンスを披露しても不思議じゃない。

6~9番人気は【0.1.2.37】と馬券絡みは多くないものの、好走馬3頭は父がディープインパクトかハーツクライ。伏兵なら、府中の高速馬場に対応できるサンデーサイレンス系を押さえるのがマストだろう。ただ、キタサンブラック産駒のソールオリエンスは母父Motivatorの影響か本質的に高速馬場向きでない点が懸念、ハーツクライ産駒のダノンベルーガは1800~2000がベストで距離に課題と、伏兵はノーチャンスな感も、ディープインパクト産駒同様に高速馬場が得意なドゥラメンテ産駒、ドゥレッツァであれば押さえておいてもいいかもしれない。

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◆著者プロフィール

シャト美(しゃとみ) 馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。