※本記事は、医師による執筆記事です。 現代社会において、若年層が抱えるストレスやメンタルヘルスの問題が深刻化しています。しかし、日々の生活に取り入れられる簡単な対策を実践することで、心の健康を保ちながらストレスフリーな毎日を送ることが可能で…
※本記事は、医師による執筆記事です。
現代社会において、若年層が抱えるストレスやメンタルヘルスの問題が深刻化しています。しかし、日々の生活に取り入れられる簡単な対策を実践することで、心の健康を保ちながらストレスフリーな毎日を送ることが可能です。
本記事では、若年層向けのメンタルヘルス対策と、その実践方法について詳しく紹介します。
心のケアを始めて、より充実した生活を手に入れましょう。
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ストレスに対応する適切な対応について
ストレスには、良いストレスと悪いストレスがあることをご存じでしょうか。良いストレスとは、適度なストレスでそのストレスを受けるとストレスに対する抵抗性がつき、心も体も丈夫になっていきます。
悪いストレスは、逃れられないような持続的なストレスで、免疫力などが低下して心も体も弱くなっていきます。
またストレスへの対応も、適切な対応と不適切な対応があります。
適切な対応とは、ストレスの量と質を自分で意識してコントロールして、経験値を高めて、ストレスに対して強くなっていけるような対応のことです。一方ストレスに対する不適切な対応とは、ストレスの量と質を意識して自分でコントロールできず、ストレスで心と体のバランスをくずしてしまうような対応のことです。
ですから、悪いストレスをなるべく受けないように、良いストレスは積極的に受けて経験値を増やしていけるように、自分でストレスの質と量を認識して、コントロールできるのが理想です。
時間の使い方を意識しよう
原則としては、若年のうちは好きなことや楽しいことに生活時間の6~7割を使用し、将来のための基礎練習や収入を得るためなど、あまり楽しくないことに生活時間の3~4割くらいを使用するくらいのバランスが理想ですね。
勉強や仕事でも好きで楽しければ、多くの時間を勉強や仕事に使っても大丈夫です。しかし楽しくない勉強や仕事であれば、最低限に使用時間を抑えられるように工夫したほうがよいでしょう。
コーチング(自己暗示)が効果的?
コーチングという技術がありますが、これは要は良い自己暗示のことです。まず自分が、本当に楽しいと思う未来の計画を4個以上(もっと多くてもかまいません)考えましょう。楽しいと思えることであれば、実現が難しいと思う目標でもかまいません。
そして、すでにそれが実現しているかのごとくふるまうのです。脳に楽しい暗示をかけるんですね。そうするとその計画を実現する道筋が見えてきて、かなりの割合で、その楽しい未来の計画が本当に実現するとされています。そしてそのために使う時間は、楽しい時間となります。
ポイントは、自分が本当に楽しいと思うことである必要があるということです。親や先生の意見は関係ありません。
理解できない人と距離を置くのも手
さらに世の中には、いろいろな人がいます。人に反対されたり断わられてもまったくめげずに、どんどん自分の意見を言う人、自分の思い通りに行動する人、一方、人に反対されたり断られることを恐れたり諦めたりして、自分の思い通りの行動をしない人もいます。両者は、相手の考えることが基本的には理解できません。
理解できないということを理解して、距離を置いてお互いに付き合うのもストレスをためない方法です。
不摂生は体だけでなくメンタルにも悪影響
体の調子は心にとても影響を与えます。どの年齢であっても決まった時間に起きて、決まった時間に食事をして、決まった時間に寝るのが、生物である人間の基本です。
生物の脳と体には規則性やリズムが大切なのです。不規則な生活は、生物にとってともて大きなストレスです。
若者の問題は、この原則を無視しても、まだ体力があるため体調が悪くならないことです。しかし不摂生を重ねていると脳内ホルモンの量とバランスが悪くなり、メンタルがおかしくなってきます。具体的には、ちょっとのことで怒りが沸きイライラしたり、反対にちょっとのことで落ち込んでうつ状態になったりしてきます。
さらに若者にはなかなか難しいとは思いますが、タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルのバランスのとれた食事を1日2~3回とったり、日光にあたって運動をしたりすることも、脳内ホルモンのバランスを保つためには重要です。
まとめ
若年層のメンタルヘルス対策は、ストレスの軽減や心の健康を保つために欠かせません。本記事では、日常生活に取り入れやすい具体的な方法や習慣を紹介しました。
心のケアを意識することで、ストレスフリーな毎日を実現し、より充実した人生を楽しむことができるでしょう。
[文:フェムゾーンラボ]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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関口 由紀
神奈川県横浜市出身の医師。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本性機能学会認定専門医、日本排尿機能学会認定専門医、日本女性骨盤底医学会認定専門医、医学博士、経営学修士。女性医療クリニックLUNAグループの理事長、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学客員教授を務める。