井端監督は最後まで選手を信じ抜いた(C)産経新聞社 「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」1次リーグB組の侍ジャパンは11月17日、台湾・天母でキューバと対戦し、7-6で勝利した。日本は開幕から4連勝で21日から東京…
井端監督は最後まで選手を信じ抜いた(C)産経新聞社
「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」1次リーグB組の侍ジャパンは11月17日、台湾・天母でキューバと対戦し、7-6で勝利した。日本は開幕から4連勝で21日から東京ドームで始まるスーパーラウンドへ1位通過での進出が決まった。
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この試合、前半の5回までは5―1と4点をリードしていたが、キューバ打線が粘りを見せ、6回に3本の適時打で5-4と1点差に迫られた。直後に1点を返してまた突き放したが、7回は一死一・二塁からリリーフの清水達也の悪送球で2人が生還してしまい6-6の同点となってしまった。
それでも8回一死一・三塁から5番の栗原陵矢の左翼への犠飛で7-6と勝ち越しに成功。9回は一死満塁のピンチを迎えたものの、藤平尚真がモンカダを見逃し三振、続くコスメもフォークで空振り三振に切って取り、ゲームセット。
勝利の瞬間、表情を変えなかった井端弘和監督。試合後のインタビューで「9回に出した投手は自信を持って出しているので、信じて見てました」という言葉通り、3連投となってしまう大勢の代わりに“守護神”として送り出した藤平を、最後まで信じ抜いた。
国際大会ならではの苦しさを知る指揮官。大会初優勝した2019年のプレミア12では、コーチとして参加した。初戦のベネズエラ戦は1点を先制されたものの、2点取って逆転。しかし、6回に3点を入れられ2-4と苦しい展開となった。それでも終盤の8回に6点を入れて逆転勝利。初戦を辛くも勝利した。
今大会が始まる前、バンテリンドームナゴヤで行われた前々日練習で、井端監督は「前回のプレミアのときもそうでしたが、初戦、よく勝ったなと。やってるときは負けると思わないですが、後で振り返ったとき、よく勝ったなと思いました」と、当時のことを振り返っていた。
「コーチのときは選手を信用するしかないし、大丈夫だ、大丈夫だと」。今回は監督として選手を率いるが思いは同じだった。グラウンドでプレーする選手を最後まで信じ、苦しい一戦をものにした。
「全選手が最後まで諦めず戦ってくれたので、本当に感謝しています」と井端監督。「選手が非常に疲れていますので、何とかあと1試合踏ん張って日本に帰りたい」と激しい戦いに挑んでいる選手を労い、1次ラウンド最終戦のドミニカ共和国戦へ向けて前を向いた。
[文:別府勉]
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