11月16日のインドネシア戦(ジャカルタ)を終えて、17日には2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選次戦…

 11月16日のインドネシア戦(ジャカルタ)を終えて、17日には2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選次戦・中国戦の地・厦門入りした日本代表。ご存じの通り、中国には9月の初戦で7-0と圧勝している。ただ、中国もその後、巻き返しを図り、インドネシアとバーレーンに勝利。勝ち点6の2位グループに参入してきた。

 両国の実力差は間違いなく大きいが、ホームの大声援を受けて戦うことで、何かが起きる可能性も否定できない。日本としても細心の注意を払いつつ、ゲームに挑む必要がある。
 直近のバーレーン戦の中国は4-3-1-2の布陣で戦った模様で、終了間際に一瞬のスキを突いて決勝ゴールを決め、1-0で勝ち切っている。今回の最終予選では4バックを継続しており、次の日本戦で突如として5バックの守備的な布陣を採るなどの秘策を講じることはなさそうだ。
 となれば、左ウイングバック(WB)で続けて先発するであろう高い三笘薫(ブライトン)も前回のような2枚がかりの徹底マークを受ける可能性は低くなる。彼が得意のドリブルで相手右サイドバックをはがし、クロスやシュートに持ち込むことができれば、彼自身も前回中国戦以来のゴールという結果も期待してよさそうだ。

■中村敬斗との新たな形

 左サイドで優位な状況を作れる展開になれば、森保監督は早い時間帯から違った配置や組み合わせにトライしてもいいだろう。一案と言えるのが、左WB三笘薫、左シャドウ・中村敬斗(スタッド・ランス)というのは、練習ではテストしているが、まだ実戦でやっていない形。2人は臨機応変に立ち位置を入れ替えられるメリットもあるだけに、より一層押し込みたい状況下ではいいオプションになりそうだ。
 今の中村は10月のオーストラリア戦(埼玉)で試合の流れを決定づける大仕事をしたこともあり、自信がみなぎっているはず。所属クラブで9~10月にかけてリーグ戦5試合連発の離れ業をやってのけ、さらに11月10日のルアーブル戦でも得点を奪っており、まさに絶好調だ。
 そういう人材を使わないのは、あまりにももったいない。本人もインドネシア戦でお呼びがかからず、多少の落胆があったのではないか。同じ2000年生まれの盟友・菅原由勢サウサンプトン)が出番を得て、いきなり結果を残したことにも大きな刺激を受けているに違いない。ここは早い段階で中村を抜擢し、チームに活力を与えるのがいいだろう。

■左サイド3人の使い分け

 前田大然セルティック)も前回は後半45分間プレーし、途中からは同じクラブの旗手怜央とも慣れた関係性でプレー。「前半は結構、ゆっくりしていたんで、後半に僕とか純也(伊東=スタッド・ランス)君が入って、さらにギアをアップさせて、3点、4点と取れたんで良かったんじゃないかと思います」と一応の手ごたえをつかんだ様子だ。
 守備面での貢献度も高く、長い距離をアップダウンできるダイナミックさもアピール。彼もまた「スーパーサブではもったいない」という印象を残したと言っていい。
 森保監督は三笘をファーストチョイスと位置づけているし、絶対的な信頼を寄せているのは確かだが、三笘に頼らない左サイドを構築することも急務の課題。となれば、左WB・前田、左シャドウ・中村という異なるオプションもあっていいはず。それを中国戦でチャレンジするかどうかは未知数だが、十分成り立つのではないか。
 そういった可能性も視野に入れつつ、中国戦の左サイドを見極めたいところ。いずれにしても、森保監督は試合展開や状況に応じて、彼ら3人を確実に使い分けられる術を見出すことが重要。それが1年半後の2026年W杯本番につながっていく。我々が見据えるのは目の前の敵のみならず、大舞台で対峙する強豪国だ。高みを目指しつつ、最適解を探ってもらいたい。
(取材・文/元川悦子)

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