9月のパイレーツ戦で“ノーヒッター”をやってのけた今永。(C)Getty Images 今永昇太とポール・スキーンズ。今季のメジャーリーグを代表する存在となった“黄金ルーキー”の秘蔵エピソード…
9月のパイレーツ戦で“ノーヒッター”をやってのけた今永。(C)Getty Images
今永昇太とポール・スキーンズ。今季のメジャーリーグを代表する存在となった“黄金ルーキー”の秘蔵エピソードが話題を呼んでいる。
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証言者となったのは、24年のナ・リーグ新人王となったスキーンズだ。23先発で11勝(3敗)を挙げ、防御率1.96、WHIP0.95と圧巻の成績をマークした22歳は、現地時間11月14日に米ネバダ州ラスベガスで開催された表彰式典に出席。そこで今永との“とあるやり取り”を赤裸々に明かした。
イベント後にMLBの公式ネット局『MLB Network』のインタビューに登場したスキーンズは、「実はショウタがピッツバーグに来たとき、僕のところにきて直球の握りを教えてほしいと言ってきたんだ」と今永について言及。そして、苦笑いを浮かべながらこう話を続けた。
「ショウタは僕に『速球の握り方を教えてくれないか』と声をかけてくれたんだ。シンカー(スキーンズの得意球)じゃなくて速球の方をね。それで僕は『もちろん、いいよ! はい、こんな感じ』って握り方を見せたんだ。本当に『ほら、見てみて』みたいな軽いノリさ。そうしたら、彼は次の登板で僕たちを相手にノーヒットノーランを達成したんだ。彼が本当に僕の教えた速球を投げていたかどうかは分からないけど、ちょっと後悔した」
今永は、9月4日に本拠地シカゴで行われたパイレーツ戦で7回を無安打無失点、2四球7奪三振という快投を披露。チームの3人継投でのノーノーを達成に貢献した。その舞台裏には、球界屈指の切れ味を誇る怪腕から“盗んだ”技術があったのかもしれない。
当の今永はスキーンズの告白を受け、「振り返ってみると、あの試合で良いピッチングができたのは、もしかしたらあの時の会話があったおかげかもしれませんね」とニンマリ。まさにしてやったりという笑顔を浮かべた。
この告白は、米メディアでも話題を呼んでいる。カブスの専門サイト『Bleacher Nation』は、「ショウタはスキーンズの口の軽さに感謝した」と強調。「スキーンズも自分の秘密を言うべきではなかった」と指摘した。
レギュラーシーズン中のちょっとした会話の中でインスピレーションを得た今永。その吸収力の高さも彼がメジャー1年目から活躍した要因なのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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