父に続くべく、伏兵3頭が参戦だ。モーリス産駒のマテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫厩舎)、アルナシーム(牡5、栗東・橋口慎介厩舎)、バルサムノート(牡4、栗東・高野友和厩舎)の3頭が、マイルチャンピオンシップ(3歳上・GI・芝1600…

 父に続くべく、伏兵3頭が参戦だ。モーリス産駒のマテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫厩舎)、アルナシーム(牡5、栗東・橋口慎介厩舎)、バルサムノート(牡4、栗東・高野友和厩舎)の3頭が、マイルチャンピオンシップ(3歳上・GI・芝1600m)で史上2組目の父仔制覇を狙う。

 今年で41回目を迎えるマイルCSだが、父仔制覇は少ない。実は父ダイワメジャー(06&07年)→仔セリフォス(22年)の1組のみ。創設時期が違うとはいえ、春のマイル王決定戦・安田記念は3組だから、意外な感じを受ける。ちなみにニホンピロウイナー(84&85年)の産駒は、延べ7頭が出走して92年のヤマニンゼファーなど3回ある5着が、タイキシャトル(97&98年)の産駒は延べ4頭が出走して04年のメイショウボーラーの7着が、それぞれ最高着順となっている。

 今年はモーリス産駒の3頭に父仔制覇がかかる。いずれも伏兵だが、最右翼はマテンロウスカイだろう。春の中山記念で重賞初制覇。続くドバイターフは体調が整わなかったため、15着に大敗したが、休みを挟んで復調した。始動戦の毎日王冠を0秒5差の8着にまとめると、前走の天皇賞(秋)では内々で運んで0秒3差の5着に健闘。立ち回り次第ではGIでも通用することを示した。マイル実績もあるので、ここは楽しみなチャレンジとなる。これに続くのは中京記念覇者のアルナシームで、折り合い次第では上位争いになるか。もう1頭のバルサムノートは実績的に劣勢だが、楽に先行できれば見せ場以上があっても驚けない。

 人気を集めるブレイディヴェーグ、ナミュールが差し脚質なのに対し、モーリス産駒の3頭は前々のポジショニングとなるだろう。父仔制覇があるとすれば、早めスパートからの押し切り。モーリス産駒らしい持久力を武器に、実績上位の強敵を抑え込むシーンを期待したい。