元サッカーU-23日本代表MF松木玖生が、待望の欧州初ゴールを決めた。記念すべきゴールであることはもとより、味わい深さ…

 元サッカーU-23日本代表MF松木玖生が、待望の欧州初ゴールを決めた。記念すべきゴールであることはもとより、味わい深さが詰まったシーンに、日本のファンが胸を熱くしている。

 松木は現在、トルコでプレーする。今夏にFC東京からイングランド・プレミアリーグを戦うサウサンプトンに完全移籍したが、今シーズンはギョズテペへと期限付き移籍して、力をつけている段階だ。

 前節まで7試合に出場していたが、先発はまだ1度しか経験していなかった。移籍前にはFC東京で2ゴールを奪っていたが、新天地ではまだ無得点のままでもあった。

 その待望の瞬間が訪れた。まるで、松木を待っていたかのようだった。

 現地時間11月10日に行われたコンヤスポルとのホームゲームでのことだった。試合は0-0のまま後半アディショナルタイムに突入。引き分けも見えてきたが、アディショナルタイムに入ってから8分後、PKでついにギョズテペが勝ち越した。

 この試合でも、松木は交代出場だった。ゴールを決めたかに見えた場面もあったが、判定はノーゴール。松木にボールが渡る前、ロングパスをヘディングで落としたチームメイトがオフサイドと判定されたためだった。

 この日も松木のゴールはお預けかと思われたが、誰よりも松木が諦めていなかった。先制点が決まったのも相当に遅い時間だったが、さらに3分後、松木がゴールを決めた。

 ロングパスを受けた仲間に、ジェスチャーでボールを要求する。抜け出した松井は、GKの位置を見て、ゴール左隅にシュートを突き刺した。時計は実に、100分に到達しようというタイミングだった。

 このゴールに、松木は満面の笑み。次々と駆け寄る仲間にもみくちゃにされる様子もSNSで公開されると、日本のファンからも「愛されてるなぁ!!!」などの声が上がっていた。

■「クバ相手に決めたんか!」

 また、特にFC東京ファンにとっては二重の感慨深さがあった。松木に点を献上、すなわちゴールを割られた相手チームのGKは、松木とともにFC東京で戦っていたヤクブ・スウォビィクだったのだ。

 後半アディショナルタイム10分に、元チームメイトから決めた欧州初ゴール。その場面を目にした日本のファンが、胸を熱くする。

「クバから初ゴールとったのえもい」
「まさかの右足!!」
「クバ相手に決めたんか! おめでとう!!」
「初ゴールの相手がクバってのがまたいいね笑」
「東京を守った漢と東京を勝たせた漢の対決」
「嬉しいねぇ 町田戦の負け忘れられるわ」

 FC東京ではキャプテンも務めるなど、実績十分に思える松木だが、まだ21歳に過ぎない。素晴らしい瞬間を、これからたくさん重ねていくはずだ。

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