パリ五輪代表リベロ小島満菜美、アスリーツアンリミテッド総合順位7位に チームメイトの信頼を得た小島選手。日がたつにつれ表情も和らぎ、チームに溶け込んでいる様子がうかがえた(写真:Jade Hewitt /Athletes Unlim…
NECレッドロケッツ川崎からアメリカプロリーグへ移籍した小島満菜美選手。まずは、アスリーツアンリミテッド(Athletes Unlimited以下、AU)に参戦した。個人のポイントで競う5週間の短いリーグを総合順位7位で終えた。
■選手間投票でベストリベロポジションに選ばれる
AUは、2021年にアメリカで開幕した女子バレーのプロリーグで、優勝チームを決定するのではなく、選手個人の各プレーの成功とエラーでポイントが付き、それに各セットとチームの勝敗、各試合のMVPポイントを合計する。44人の選手の内、最優秀選手を含む上位4人の表彰選手を競う。(ポイントについては公式サイトのabout our formatで。2024年シーズンの内容は、バレーボールマガジンのサイト、https://vbm.linkのコラム欄2024年10月27日、11月1日をご覧下さい。アメリカ女子バレーで検索可)
総合ポイントで競う2024年のチャンピョン(1位)は、OPブリタニ・アバクロンビー選手(プエルトリコ代表)が獲得した。「(5週間)本当に大変でしたが、チームメイトに感謝したいです。全部の試合を通して集中できたのは、非常に落ち着いていたからだと思います」という言葉通り、サウスポーからの強打に頼るだけでなく、冷静に相手をよく見てブロックを抜き、コートの穴を狙っていった。小島選手は7位。リベロのスタッツによる順位は2位、モーガン・ヘンツ選手に一歩及ばなかったが、選手とファシリテーター(監督に相当するが、チーム編成、練習メニュー、メンバーチェンジなどの権限はキャプテンがもち、それを支える役目をする)が投票で選ぶ各ポジションのベストメンバーのリベロに選ばれた。リベロは小島選手とモーガン・ヘンツ選手が同票になり、二人が受賞した。
■日本から3選手がアメリカの新設リーグへ
小島選手は引き続きアメリカに残り、2025年1月初めに開幕する新リーグLeague One Volleyballリーグワンバレーボール(通称LOVB、発音はLOVEと同じ)のソルトレーク(ユタ州)にセッターの松井珠己選手と共に所属する。監督は、アメリカ女子代表コーチのタマ・ミヤシロ氏。またオースティン(テキサス州)のチームには、リベロの井上琴絵選手が所属する。リーグは全6チームで、今まで世界に散らばっていた多くのアメリカ人選手が母国に戻り参戦する。
今回、総合1位に輝いたアバクロンビー選手は、昨年開幕したもうひとつのプロリーグ、Pro Volleyball Federation(全8チーム)で同じく1月に開幕を迎える。2023年のAU1位のレア・エドモンド選手はこちらのリーグで昨シーズンMVPを獲得した。AUを経験し、その後に大きく伸びる選手が多いので、今後のそれぞれの活躍が楽しみだ。
アスリーツアンリミテッド公式サイト:auprosports.com/volleyball
ドラフトや試合の録画:Athletes Unlimited YouTube 公式チャンネル AUProSports
小島選手が引き続き参戦するLeague One Volleyballリーグワンバレーボール公式サイト:lovb.com
昨年開幕したプロリーグPro Volleyball Federationプロバレーボールフェデレーション公式サイト:provolleyball.com
取材: 唐木田 真里子