タイトリストがドライバーの新作「GTシリーズ(GT2、GT3、GT4)」を世に出したことは、2024年のPGAツアーにおける最大の話題の一つとなった。選手たちはこぞってこのクラブを投入し、その結果、成功を収めた例は少なくない。6月の登場以…

ジャスティン・トーマスらが使う「GT2」(Courtesy GolfWRX)

タイトリストがドライバーの新作「GTシリーズ(GT2GT3GT4)」を世に出したことは、2024年のPGAツアーにおける最大の話題の一つとなった。選手たちはこぞってこのクラブを投入し、その結果、成功を収めた例は少なくない。

6月の登場以降、翌月までに100人を超える選手が競技にGTドライバーを使用した。これにはウィル・ザラトリス(GT2)、マックス・ホマ(GT3)、トム・キム(GT3)、キャメロン・ヤング(GT2)、ジャスティン・トーマス(GT2)、アン・ビョンフン(GT4)、ビリー・ホーシェル(GT3)、ウィンダム・クラーク(GT2)、ウェブ・シンプソン(GT3)、そしてリー・ホッジス(GT2)といったビッグネームも含まれていた。

プロトタイプの段階からクラブのテストを行ってきたザラトリスは、初めてツアーで使う際、「まさに僕らが待ち望んでいたモデルだ。かなりイケているのは、挿すだけで使えるところだね。全く同じシャフト、セッティングで試したら、すぐにボール初速が1.5マイルもアップしたんだ。自分が使っていた前のモデル(TSR)との違いは、ミスをしたときの外れ幅が小さいところ。ツアーでは4~5ヤードの違いが勝負を決めるんだ」と話していた。

「GT3」はウェイトの位置を変えることで弾道を微調整できる(GolfWRX)

GT2は「スピードを犠牲にすることなく、高い慣性モーメントを必要とするプレーヤー向け」に設計された。アマチュアだけでなく、トーマスやクラークといったツアープレーヤーも、この寛容性の高さによる恩恵を受けている。

一方、GT3はインパクト位置に安定性があり、飛距離と方向性のコントロールをするための“調整機能”を必要とするプレーヤー向き。クラブのソールに調整可能なウェイトが装着されており、重心位置を選択することで、好みの弾道とショット形状を微調整することができる。

中高弾道のGT4は若干ヘッドが小型で、シリーズ1の低スピンモデルだ。タイトリストはこのモデルを「史上最もアグレッシブにスピンを減らすドライバー」と称した。

低スピンモデルの「GT4」(GolfWRX)

ニーズや好みに応じた違いこそあるものの、どのモデルにも最新のテクノロジーが搭載されている。GTシリーズのヘッドは軽量クラウンでできており、これが安定性と飛距離向上のためにヘッドの前後方に余剰重量を再配置させることを可能とした。また、オフセンターの当たりに対してもボール初速が増す構造になっている。

タイトリストのマーケティング担当者は、「我々が新製品をリリースするときは、前作のパフォーマンスを凌駕(りょうが)しなければならない。GTの場合、TSRより遠く、真っ直ぐ飛びつつ、より良い打音、より良い見た目、そしてより良い打感である必要があった。妥協することなく、全体のレベルを押し上げたモデルになった」と話した。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)