第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会千葉県代表決定戦は、11月3日(日)に東金アリーナで行われた。男子は習志野高が3-2で市立船橋高を下し、18年連続41回目の本戦出場を決めた#1谷キャプテン、#3菅原、#4島津ら3年生がチームを…
第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会千葉県代表決定戦は、11月3日(日)に東金アリーナで行われた。男子は習志野高が3-2で市立船橋高を下し、18年連続41回目の本戦出場を決めた
#1谷キャプテン、#3菅原、#4島津ら3年生がチームを引っ張った
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インターハイ県予選に続き先行される展開に
習志野高が、途切れかけた伝統をつないだ。セットカウント1-2からの逆転勝ち。チャンピオンシップポイントを決めたエース菅原秀斗の「初めて」といううれし涙がその重みを物語る。連覇記録を18に伸ばし、勝因を聞かれた鈴木明典監督は「プライドですよ」と力強く言った。
セッターの谷俊造キャプテンが「ブロックとレシーブがチグハグになって、やらないといけないことができていなかった」と語るように第1セットは23-25で奪えず。6月のインターハイ県予選決勝に続いて市立船橋高に先行を許すと、試合を振り出しに戻した第3セットはジュースにもつれ込む大熱戦に。身長174㎝の菅原のダイナミックなバックアタック、そしてアウトサイドヒッター島津久統の巧みなスパイクで得点を重ねた。しかし、身長174㎝の相手エース増田悠人のバックアタックを含めた強打を止められず、28-30で落とした。
後がなくなったが、インターハイでベスト8に入るなど経験豊富なチーム。底力を見せたのはそこからだった。中盤まで競り合った第4セットは、16-17から菅原のバックアタックで追いつくと、谷キャプテンのブロックも決まるなど3連続得点。終盤にはトスが集まった増田を2度ブロックで仕留め、勝負の行方は最終セットにもつれこんだ。
1-3と先行されても、谷キャプテンの「自分が消極的になったら絶対負けると思ったので、強気でいこうと思いました」という言葉どおり、ミドルブロッカー、ローガン健造の連続スパイクなどで6連続得点。そのリードを保つと、最後は谷キャプテンが「この1年間ずっと菅原を頼りにしてきたので。最後も菅原で切りたいと思って」と信頼するエースが豪快に決めた。
優勝し、健闘をたたえ合う習志野高
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鈴木監督は「守備はギリギリ合格点」と語る一方、「攻撃がワンパターンになっているので、これだと全国大会で勝っていけないと思います。もちろんエースがいるのは大きいけれど、ほかでも点数が取れるように」と改善点を口にした。本戦まで2ヵ月。修羅場をくぐり抜けた経験が、さらにチームを強くする。
市立船橋高
小柄なエース増田が得点を量産
2年生エース増田のアンストッパブルな活躍で、市立船橋高は勝利まであと一歩に迫った。相手の守備陣形を見極め、ストレートを軸に強打を連発。「先輩たちにお世話になってきたので、恩返しして絶対に春高に連れて行くという思いでした」と、バックアタックを含めて3枚ブロックを何度も打ち破った。逆転負けを喫し、「恩返しできなくて申し訳ない」と唇をかんだが、増田の活躍なしにこの接戦はなかった。
目指す選手は喜入祥充(サントリー)。中学生のころに大塚高(大阪)時代の喜入のプレー映像を見てから、「苦しい場面で(トスが)上がってきます。小さい選手でもこういう風に点が取れる、とコースなどを見てきました」とお手本にしてきた。同じ身長の「小さな巨人」に近づけば、全国への道はさらに開けるはずだ。
#4増田悠人(市立船橋高)
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決勝の試合結果
習志野高 3(23-25、25-17、28-30、25-21、15-10)2 市立船橋高
文・写真/田中風太(編集部)
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