岡本(右)の巨人残留は、今オフのFA動向が注目されていた大山(左)の去就にも小さくない影響を及ぼしそうだ。(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext「巨人は同じオフに2人の中心選手を失うことには慣れていない」 憧れの大舞台への挑…
岡本(右)の巨人残留は、今オフのFA動向が注目されていた大山(左)の去就にも小さくない影響を及ぼしそうだ。(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
「巨人は同じオフに2人の中心選手を失うことには慣れていない」
憧れの大舞台への挑戦を今オフは“封印”する。
各国球界の移籍情報を日々発信するキューバ出身で全米野球記者協会所属のフランシス・ロメロ記者は、巨人の岡本和真が今冬のポスティングによるメジャー移籍をしない方針であると伝えた。
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海外FA権を持たない岡本のメジャー挑戦には、球団のポスティング容認が必要だった。「オカモトがメジャー移籍をするためには2026年まで待つ必要がある」としたロメロ記者は、今オフに菅野智之がFAでメジャー移籍を目指している事実をふまえ、「巨人が一度のオフシーズンで二人の大物を逃すことはない」とも伝えている。
2023年のオフの契約更改で複数年契約のオファーを断り、単年4億2000万円(推定)でサインをしていた岡本。23年のWBC以降でメジャー志向が強まっていたことから球団も条件付きで今オフのポスティングの容認の可能性を見せていた。
もっとも、28歳とキャリアの最盛期を迎える大砲の実力は球界屈指だ。今季は不動の4番として全143試合に出場。打率.280、27本塁打、83打点、OPS.863の成績を収め、巨人の4年ぶりとなるセ・リーグ優勝に貢献していた。
毎年の安定した活躍を受けてメジャーの評価も向上。MLB公式サイトのジョン・モロシ記者は、日本人選手にクローズアップした記事内で「右打ちのオカモトは、安定したパワーを発揮し、過去7シーズンで平均33本塁打を放っていることで、そのパワーが証明されている」と絶賛。
具体的な移籍先についてはデトロイト・タイガースを挙げ、「スコット・ハリスを(2022年オフに)編成本部長にして以来、アジアでのスカウト活動を拡大しており、今年ポストシーズンに出場したが、さらなる打線の強化を目指している」とリポートしていた。
また、モロシ記者は「多くの関係者たちはオカモトがいつかメジャーに移籍すると予想しているが、それが今年の冬になるのか、それとも将来的なものになるのかは明らかではない。スガノの事情(FAでメジャー挑戦を表明)があり、巨人は同じオフに2人の中心選手を失うことには慣れていない」と指摘。こうした事情を見ても、巨人と岡本は水面下で話し合いを重ね、納得する“答え”を出したと考えられる。
阪神は引き留めに全力を
不動の4番の“残留”は、今オフのFA市場での動きにも繋がってくる。とりわけ影響を受けると考えられるのが、水面下で調査を行っていると報じられている大山悠輔の獲得動静だ。
巨人は、今オフに言わずと知れた阪神の4番打者の調査を開始。今季に得点圏打率.354、OPS.721と勝負強さを発揮した大山の動静を岡本退団にも備えて注視していたという。
ただ、岡本が残留となると状況は変化する。岡本と同じ一塁と三塁をポジションとする大山の巨人でのレギュラーも約束はされない。
無論、残るとなれば、藤川球児新監督の新体制下でも構想の核を担うと見られる。実際、阪神はマネーゲームも覚悟して大型の複数年契約を提示。グラウンド内外でリーダーシップを発揮する主砲の引き留めに全力を注いでいる。
早くも白熱する今オフのストーブリーグ。名手たちの動静は引き続き注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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