メジャー挑戦の話題だけが膨らんでいる佐々木。(C)産経新聞社 日本球界で異彩を放つ“怪物”に熱視線が注がれている。千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希だ。 今年1月末にずれた契約更改後の会見で佐々木は「将来的にメジャーリーグでプレーしたいという…

メジャー挑戦の話題だけが膨らんでいる佐々木。(C)産経新聞社

 日本球界で異彩を放つ“怪物”に熱視線が注がれている。千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希だ。

 今年1月末にずれた契約更改後の会見で佐々木は「将来的にメジャーリーグでプレーしたいという思いはあります」と明言。将来的なメジャー挑戦の夢を隠そうとはしなかった。そうした背景もあり、米メディアや関係者間では今オフ中のポスティングの可能性が盛んに論じられている。

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 現地時間11月6日には、テキサス州オンタリオで行われたMLB各球団の幹部や代理人が集まるゼネラルマネジャー(GM)会議でも佐々木の名前が話題となった。米紙『New York Post』によれば、メッツのデビッド・スターンズ編成本部長は「我々が彼を見るために熱心な努力をしていることを示すために、関心と敬意を表明することが重要だと思う」とラブコールを送った。

 ただ、当人は自身の去就に関して全く言及していない。また、メジャーリーグでは労使協定によって定められたルールにより、25歳未満の選手に各球団が使用できる金額が契約金などを込みで、年間500万ドル(約7億2500万円)と決まっており、ロッテがポスティングを承認するかは不透明な情勢だ。

 本人の思いとは裏腹に話題だけが先行となっている感が否めない。そうした状況に疑問を投げかける識者もいる。米スポーツ専門局『FOX Sports』のアナリストを務めるベン・バーランダー氏は自身のXで「ササキは今オフに千葉ロッテマリーンズからポスティングをする見込みであると報じられた。だが、それは疑わしい」と断言。話題を集める日本人右腕のポスティングに対する私見を端的に記した。

「なぜ千葉ロッテがササキを移籍させるのか。あと2年も待てば50倍儲かるかもしれないんだ」

 また、NPBの事情も知る記者も佐々木の去就を冷静に語っている。日本のプロ野球殿堂入りに投票した初の外国人記者としても知られるジム・アレン氏は「話題になっているからといって、その可能性が高いと考えるのは愚かだ」と指摘。「ササキ自身の感情や計画など、人間性の問題もある。現在、情報が少ない状況だ。彼は(メジャーに)移籍するかもしれないが、その明らかな、公的な兆候は見えていない」と、現時点で明確な情報が皆無であることを論じている。

 アレン記者の言う通り、本人や球団の想いが置き去りにされたまま、話題がどんどん進んでいる佐々木の去就。日米ともにストーブリーグが白熱する中で、“令和の怪物”の動静は国際的な関心事となっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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