ジャッジの落球がワールドシリーズ第5戦の流れを大きく変えた感は否めなかった。(C)Getty Images 東西名門対決が実現し、大いに注目されたワールドシリーズは、結果的にドジャースの“圧勝”だった。 とりわけドジャースが3勝1敗とした第…

ジャッジの落球がワールドシリーズ第5戦の流れを大きく変えた感は否めなかった。(C)Getty Images

 東西名門対決が実現し、大いに注目されたワールドシリーズは、結果的にドジャースの“圧勝”だった。

 とりわけドジャースが3勝1敗とした第5戦は波紋も呼ぶ内容だった。5点をリードしたヤンキースが5回にアーロン・ジャッジ、アンソニー・ボルピ、ゲリット・コールが立て続けにエラー。一挙に同点とされると、6-7で逆転負け。東の名門は15年ぶりの“世界一”を逃した。

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 ヤンキースが猛批判を受けたワールドシリーズ。この一大決戦をロースター外から見守ったドジャースのジョー・ケリーの発言が物議を醸している。米ポッドキャスト番組『Baseball Isn’t Boring』で「楽しいシリーズだったが、最初から不釣り合いな組み合わせだった。もしプレーオフに出場したチームを良いチームから順番に並べ替えれば、彼らは(12チームの中で)8番目か、9番目」と酷評。さらに天王山で激突したライバルを皮肉った。

「パドレスの方がヤンキースより上だし、フィリーズ、メッツ、ブレーブスも彼らより良かった。ガーディアンズもひどかったけど、彼らより守備は良いし総合的に見ても上だ。僕らはいくつものスカウティングリポートに目を通し、細部まで注意を払っていた。クラブハウスにはスーパースターがたくさんいるけど、彼もそれに気をつけ、怠慢せず、全力でプレーしている。それが最大の違いだ」

 敗者に塩を塗るストレートな物言いは、現地メディアでも大いに話題となった。米スポーツ専門サイト『Essentially Sports』は、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMが「私はドジャースの人たちも知っているから、内部の会話もいくつか聞いている。守備や走塁に関するフィードバックも確実にもらっている。彼が公の場で話す様子から、少し個人的なものがあると感じる」という“反論”を紹介した上で「ヤンキースの幹部はケリーの発言がドジャース組織全体を代表するものではないと否定した。彼らはフェアではない立場でのケリーの意見を無視するかのように感想を語った」と伝えた。

 敗者にとっては耳の痛い指摘なのかもしれない。いずれにしてもベテラン右腕による辛辣な“ワールドシリーズ評”に対する余波はしばらく続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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