プロとして現役生活20年を過ごし、J1からJ3の全カテゴリーで優勝を経験した男の本拠地最終戦での入場シーンが話題となった。 その男とは、J2愛媛FCに所属する38歳、森脇良太だ。サンフレッチェ広島の下部組織育ちで2005年にトップ昇格を果…
プロとして現役生活20年を過ごし、J1からJ3の全カテゴリーで優勝を経験した男の本拠地最終戦での入場シーンが話題となった。
その男とは、J2愛媛FCに所属する38歳、森脇良太だ。サンフレッチェ広島の下部組織育ちで2005年にトップ昇格を果たした森脇は、2008年にJ2優勝、そして2012年の広島のJ1初優勝に貢献した。その後、浦和レッズに移籍してルヴァンカップ、天皇杯、そしてACL優勝を経験。愛媛では昨季、J3優勝を果たした。その度に“トロフィー芸”を披露してきた男だが、今年9月に今季限りでの現役引退を発表した。そして11月3日に行われたJ2リーグ第37節のレノファ山口FC戦で今季初スタメンに抜擢されたのだ。
そのキックオフ前、森脇はキャプテンマークを巻くと、今年6月に第2子として誕生した愛息を抱っこ紐の中に抱えた状態で、先頭に立ってピッチに入場した。そしてJリーグ&Jカップ戦通算500試合出場のセレモニーを抱っこ紐の格好のまま実施。盟友である李忠成氏から花束を受け取ると、おなじみだった“スパイク磨き”のパフォーマンスも披露した。
この前代未聞の“抱っこ紐入場”シーンに対して、SNS上には次のようなコメントが寄せられた。
「森脇、抱っこ紐で入場w」
「抱っこ紐付けて入場とか初めて見たわw」
「抱っこ紐のイクメンスタイルで入場!これが森脇良太よ。」
「抱っこ紐で登場は過去にいたのかな?ナイスだね!笑」
「花束贈呈、まさかの人でメチャクチャ驚きました!!!」
■「みなさんアイラブユ~!大好き~!」
この日、ボランチとして出場した森脇は、前半11分に先制点を許したチームを鼓舞して徐々に試合の流れを引き寄せると、後半8分に小川大空のゴールで同点に追い付いた。そして後半13分、森脇が交代を告げられると、愛媛の選手だけでなく、対戦相手の山口の選手たちも一斉にタッチライン際に集まって花道を作り、スタンドから大きく温かい拍手が降り注ぐ中でピッチを後にした。
試合は1−1で終了。その後、森脇は本拠地ファンの前に引退スピーチを行い、これまで関わった全てのクラブ、関係者、仲間たち、そして家族に感謝を述べると、「最後にみなさんに伝えさせてください」の言葉の後に「みなさんアイラブユ~!大好き~!」と大絶叫。拍手とブーイングが入り乱れる“森脇劇場”を最後の最後まで展開していた。