ズベレフが完勝で7度目のマスターズ1000制覇 現地11月3日、「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/ATPマスターズ1000)シングルス決勝が行われ、第3シードのアレクサンダー・ズベレ…

ズベレフが完勝で7度目のマスターズ1000制覇
現地11月3日、「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/ATPマスターズ1000)シングルス決勝が行われ、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランク3位)が、地元フランスのウーゴ・アンベール(同18位)を6-2、6-2で下し、自身7度目のマスターズ1000タイトルを手にした。また、この日の勝利は今季66勝目で、世界ランク1位のヤニック・シナー(イタリア)を抜いてトップに躍り出た。

【動画】ズベレフがパリ・マスターズ初優勝! マッチハイライト

2020年大会決勝でダニール・メドベデフ(同5位)に逆転負けを喫し、4年ぶりの雪辱を果たすべく、今大会準決勝で前年覇者のホルガー・ルーネ(デンマーク/同13位)を破った27歳のズベレフ。

決勝の相手は、直接対決で1勝1敗としているアンベール。昨年大会2回戦でも対戦しており、勝利したものの3時間30分にも及ぶ死闘の末に辛くも下している。だからこそ、「ウーゴはすごい選手だけど、このパリではいつも以上のプレーをする。観客を巻き込まれたら難しくなる。だから早くそれを打開しなければならなかった」と警戒した。

その言葉通り、ズベレフはエースこそ少なかったが、ビッグサーブを生かして高い確率でポイントを獲得。ストロークも正確で、アンベールの展開の速いテニスをシャットアウトし、第1セットでは0-1から5ゲーム連取で流れを試合をコントロールした。結局、最後まで攻守にわたってアンベールを圧倒し各セット2度ずつブレーク。自身のサービスゲームでは、一度もブレークポイントを握らせることなく、アウェイの地で完勝した。

自身7度目となるマスターズ1000タイトルを獲得し、4日に更新されるランキングではキャリアハイに並ぶ世界2位へ上昇するズベレフ。

「とてもいいプレーができたよ。最初から最後までしっかりプレーできた。今年の最後の大会、トリノが楽しみだよ。今シーズンを最高の形で終えられることを願っている」と10日から始まるツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ)を楽しみにした。

そのツアー最終戦をズベレフは2018、2021年大会を制しており、3度目の優勝を狙う。「トリノは誰もがやる気を出すと思う。特別な大会だからね。世界でたった8人しか出場できないこの大会に参加するのは、特別な雰囲気と感覚を味わうことになる」と他の大会とはひと味違うと言う。「一度出場したらベストを尽くす。他の選手も同じだ。世界で優れた8人と戦うのだから簡単な試合などない。初戦から全力でプレーしなければならない」と闘志を燃やした。

一方、3回戦では第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)を破って勢いに乗り、初めてのマスターズ1000決勝まで進んだアンベール。「今日敗れた試合に関わらず、素晴らしい1週間だった。全力を尽くしたというのが僕の気持ち。後悔はしていない。彼はあらゆる面で僕より強かった」と、勝者を称えた。